王道を歩む

投稿日:2014年1月31日 更新日:

秦の始皇帝は中国を統一した時『焚書坑儒』といって、
周の文王、武王の政治を手本にした孔子『論語』をはじめ、
孟子、老子、荘子、墨子、韓非子など、
諸子百家時代のすばらしい統治の為の哲学書〔儒教〕を一切否定し焼いてしまった。

政権が変わると言うのは過去の否定に違いないが、
社会の統治のやり方が変化するだけでなく、
積み重なった学問まで否定され廃棄される。

統治を始皇帝のような強大な力で人を抑えつけ治める方法を、
東洋では『覇道』という。
それとは逆に「仁」「義」「礼」といった『徳』で統治するのを『王道』という。

歴史が物語るように、為政者は群雄割拠して覇道を競うが、
乱世が長く続くと国土が疲弊し、王道を望むようになる。

逆に王道が長く続くと力で押さえ込まない為政者を甘く見て、
覇道で国を略奪する者が出てくるのである。

人間が人間を治めるとは実に難しいのである。

私が経営に携わる時代背景は成長の真っ只中のインフレの成長軌道のため、
自由な競争原理が成長をもたらすと全面的な競争謳歌の時代だった。

資本主義は競争と信用を勝ち取る自由があると、
拝金主義が正当化され、一方では人権が問われていた時代でもあった。

そこで互いが相互扶助できる関係で発展する統治はないかと思えば、
正直に、素直に、利他行〔布施〕を実行する。
人間の『徳』を磨き王道を実践することだと感じた。

だれと競争するかと自問自答したら、
競争相手は自分の「磨かれてない利己心」だということに気づいたのである。

人間の性質は変えられないが、
性格(人格)は先天的なものでなく磨けると恩師から教わった。

生まれたときは立派な人格でも一生通じて持ち続けられるかというとそうではない。
こころも身体と同じで手入れしないと人格は一生の人格として持続しない。
人間は神でもなければ仏でもない。反省がいるが失敗が許されてる存在だ。

人格は環境によって影響され、良い環境なら善くなり、悪い環境なら悪くなる。
政治家でも大実業家でも最初は『世のため 人のため』と
コツコツ謙虚に目的に向かって行動するが、
いったん権力を手にしたら傲慢になって豹変する人もいるのだ。

また逆に前半は反社会的な生き方をした人が、
心を入れ替え立派な牧師となって多くの人を救った人物もいる。

民主主義の発達した現代では企業は公器であり、
公正、公平、正義、努力、勇気、謙虚、誠心誠意といった行動が求められる。
差別や奴隷的な扱いを認めないからだ。

わが経営は『三方良し』『利他行』を共通の判断基準とし王道を歩む集団を創る。
理想論で終わること無く、一歩づつ人間の本能〔利己心〕を二番に、
利他行一番に一意専心を覚悟する。

みなさんは王道派ですか覇道派、評論家派ですか?

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