『相棒』を見て感じたこと

投稿日:2012年2月2日 更新日:

『相棒』を見て感じたこと
テレビの人気ドラマに『相棒』という水谷豊主演の番組がある。
連続暴漢の犯人を見た引きこもりの目撃者からの匿名メールが警察にくる。
目撃者にスケッチしてもらい犯人を捕らえるというストーリーだ。

コロンボ刑事のように言動の一挙手一投足を観察分析し、
犯人を特定していくプロセスの推理がとても興味深く面白い番組だ。

今回の見せ場は現代ならではの引きこもりの目撃者とのやり取りがテーマだった。
彼は両親に愛されていたが、何かのきっかけで引きこもり、
両親のせいでこうなったとドメスティックバイオレンスをくりかえす。
7年とか9年引きこもる家族は地獄だ。

しかし、彼の奥の奥にあった良心に火がつき、暴漢を見たことを警察にメールする。
このメールに気がついた特命係の杉下右京警部補〔水谷豊演ずる〕は犯人を見つけ出す、
その複線に引きこもりの目撃者の更正を促す台詞が実に的確だった。

『君もみんなと関わりたいよね。だが、感受性の強い君にとって、
 人が何気なく話す言葉の主観性に強制や脅迫を感じ聞こえてしまう。』

『他人をどんなに無視し引きこもって、1)自分から話さない、2)自分から行動しない、
 3)客観を装った傍観の言動をする。〔虚しく孤独だけ〕』

『日常生活するものにとって主観性の入らない言動はない』
『君はわかってるよな!!』

自分なりの言葉になっていて台詞どおりかどうかは保証の限りでないが、
杉下警部補は引きこもりの人に呼びかける。

引きこもり、人間を避けても問題は解決しない。
傷ついても、それぞれの人間の主観性と、くんずほぐれつ関わりながら、
互いが話したり行動して良い着地点を探すしか方法はない。
『本人を愛し本人を必要とする愛があれば必ず治る』と断定的にいう場面は現代を写してる。

もちろんドラマでは翌朝戸外に出て、向かいのおばさんと会う。
『君、暴漢の逮捕に協力して犯人捕まったんだね』と声かけられ、
燦燦と輝く太陽の下を行く引きこもりの彼のシーンで終わる。

本気の愛、本気の絆、体当たりでぶつからないと手に入らない。

みなさんは引きこもり、どう感じますか?

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