大切なものは気づかない

投稿日:2012年5月24日 更新日:

大切なものは気づかない
日曜日の朝早くから仕事で弊社を尋ねられた取引先の社長さんが、
「人財育成」のコツについてたずねられた。

私たちは見えるものを具体的に追いかけたり評価したりする方が解りやすい。
ところが、ホントに大事なものは見えないものだ。
見えないものを見る目を育てることが人財育成の大事なコツではないかとなった。

咄嗟に閃いたので、
「たとえば花瓶を思い浮かべてください。形や素材をまず見ますね。
 でも、花瓶として使うのは形で囲まれた空間に花を入れるのだ。」
空間をどんな大きさにして筒のような空間なのか、皿のようなのか、奇形なのか?

花瓶=空間

また、側にあった数珠にたとえて、ビンロージュの実〔玉〕を連ね紐で輪を作れば数珠になる。
一つ一つの数珠の玉を人にたとえたら、目に見えないが紐でつながってる。
この紐が無ければ、人と人はばらばらになる。
目に見えないが心や理念、絆〔思いやる利他〕をつなぐことが大事。

数珠=紐

2500年ぐらい前の中国の戦国時代には諸子百家といって、
孔子の儒家をはじめ、これを否定する老子荘子の道家や墨子、
兵法の孫子など多彩な人物が登場する。

その中でも道家の中興の祖といわれる荘子は市井の学者として、
手内職をしてぎりぎりの生活をして貧しいが悠々自適の暮らしをしたそうだ。
荘子は「無用の用」を大切に、「役立つ、役立たない」を分別するな!
役立たない事が役に立つと主張する。

老子は無為自然と「無知」「無欲」を生まれながらに知、欲をいたずらにふやさないと教える。
競い合わないで無知無欲で、天地に従うということを主張する。

私たちはややもすると自分の求めるものしか目に入らず、
視野が狭くなるものだ。

自分の主張が出すぎると大切なものに気づかない。
人はどんな人もすばらしく貢献してるし、
その長所を発見し伸ばすことだと会話を結んだ。
良い時も悪い時もこの実践ができるようになりたいものだ。

みなさんは大切なもの気づかれてますか?

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