西郷隆盛に見るリーダー論

投稿日:2012年8月14日 更新日:

西郷隆盛に見るリーダー論
私は九州人でないから西郷さんについて多くを知らないが、
明治維新の立役者である事はまちがいない。

歴史的な経緯については後日するとして、
庄内藩で書かれたという『南洲翁遺訓』に見るリーダー像の、
第一番には『公正』さを重んじる態度だ。
あらゆる判断は『天意』をもって判断し『私意』は無しと言い切る。
京セラの稲盛さんが第二電電に名乗りを上げ決断された時に、
『動機善なり、私心なかりし』と自問自答されたことを直接聞いた。

国民のためもっと安く情報が提供されることを実現し、
一社独占でなく健全な競争ができる市場形成が大事と考えられたからだ。

西郷さんもこの『公正』を阻害するのは利己心だと考えられ、
私心のない自分(利他心)を創らないと実現しないと無私の自己形成を尊ばれた。

第二番は『善行』と『謙虚』と『本物の智慧』=愛『敬天愛人』
(小賢しい才能(技術論)ではない)、を大事にされた。

本文を引用、
『己を愛する事は善からぬことの第一也。修行出来ぬも、事ならぬも、
 過ち改むることできぬも、巧に伐り(ほこり)驕慢の生ずるのも、
 皆な自から愛するが為なれば、決して己を愛せぬもの也』

要するに自己犠牲しないと利他行は出来ないし、人の為に下座行する覚悟がいるということだ。(これが東洋的な美徳であり行動様式だ。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあり)

中国の明時代の思想家 呂新吾の著書「呻吟語」に、
『深沈厚重なるは、これ第一等の資質』『聡明才弁なるはこれ第三等の資質』とあるように、
現代日本は記憶力ばかり良い頭の才能のある弁舌が立つ人が多くいませんか?
私はホントに『天意』で行動する人物がいないのが残念でなりません。

また、無能唱元著の『得する人』の中の一条に『魅は与えによって生じ、求めによって滅する』
とあるように、与え続ける人には魅力が備わり、求める人は魅力がうせるのである。

与える(奉仕)ものは金とかモノだけでなく、
相手に行動力を提供したり、元気、勇気、活気、刺激、
健康、喜び、安らぎ、生きがい、知識、智慧と人が喜ぶ事なら何でも良いのだ。

西郷さんのようなすぐれたリーダーは、
1)努力精進を忘れない
2)人を喜ばすことを忘れない
3)公正であり、「天意」で判断することを忘れない
4)自己犠牲の行動を忘れない
5)人間を愛することを忘れない
6)謙虚さを忘れない

知ってるだけでは意味がない、
生まれてきた時の自分より少しは成長して自分の心を磨くのが生きてる価値だ。
コツコツやるしかないと覚悟する次第だ。(頂上のない山登りが仕事・人生だ)
この低迷してる日本には目に見えないが、
必ず西郷さんのようなリーダーが育ってきてること間違い無しだ。

みなさんはこの日本に次期リーダーが育ってると感じてますか?

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