何のために人生捧げられますか

投稿日:2019年11月5日 更新日:

介護の仕事は人材の不足で困っているのが実情だ。
私の知人は、10年も前からフィリピンからの商業訓練生をやっている。
言葉の壁はあるが、とっても行き届いた介護をする。
それだけではなく、基本は両親への仕送りである。
月額5万円は送って、なお3年もすると数百万の貯金もしている。

日本も戦後は、両親のため家族のため仲間のために勤勉に働いた。
その結果、物質的には豊かになってきたが、
心がどんどん痩せ衰えて、自己中になっている。

「何のためだったら人生を捧げられますか?」
答えは自分のため。
確かに、日本の文明は、西洋には追いつかないぐらいだった。
しかし、文化という精神的価値は「おもてなしの心」と言われるほどに、
利他行ができ、相手を慮った気遣いができる。
もっとも調和を大事にし、戦いや競走で蹴落とすことはしなかった。

日本の資本主義の父といわれるのは、「論語とそろばん」の著者 渋沢栄一だ。
彼はフランスで近代的な銀行制度を学び、
日本に導入し470社の会社の設立し、富国を図った。

ドラッカーは、経営の本質が「責任」であることを、誰より知っていたのが渋沢だという。
その根底にあるのが儒教であり孔子の教えである。
「義理合一」「道徳と経済合一」
このことは、江戸時代の末期に、二宮尊徳も言っている。
「道徳なき経済は罪悪 経済なき道徳はたわごと」
さらに遡れば、石田梅岩(1685~1744年)にたどり着く、
10歳で京都の商家に奉公し、いったん家の農業を手伝っていたが、
呉服商に勤める。その後独学で、神仏儒を学び、京都の町で塾を開く。
「もし聞く人なくば、たとえ辻立ちして成りとも、わが志を述べん」

武士でもなければ農民だけでもない、商人の立場だ。
商人の利益は、武士の禄と同じと考え、
「天下万民、産業なくして何を持って立つべきや。
 商人の売利も天下御許しの禄なり」
しかし商人は、詐欺をしたり嘘をついたりしてはいけない7つの徳目を言っている。
1、正直・素直(基本的徳目)
2、仁義(正しい行い)
3、利他(人のために尽くす)
4、孝行(親、ご先祖や目上の人を敬う)
5、勤勉(道を誤らないため)
6、倹約(栄えるため)
7、知心(自性を知る)
梅岩独自の町人哲学ともいえる。

人を見抜くのに、お金や物質の豊かさで見るのでなく
その人の品性と徳を見るのである。
何よりも心を高めることを第一義とする。
これを現代に伝えている経営者は松下幸之助であり、稲森和夫だ。
遊ぶは身を亡ぼすが、働くは自分の身を持ち崩さない。
勤勉こそが人間を人間たらしめ、倹約こそが経費削減、利他行は売上最大である。
戦後、消費は美徳と言ってきたが、戦前までは島国の日本では循環経済が行われていた。
近郊で農作物を作り、それを町に運んで下肥をもらって肥料にする。
今のように石油製品のプラスチックはないですから、自然と調和していたのですね。

地球規模で考えると、日本人の知恵がもう一度生きてくる時代でもある。
1、エネルギーの課題解決(原発はいらない)
2、有機農業
3、飲料水の水質
4、リサイクル技術の知恵

皆さんは日本の文化的知恵を直されていますか?

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