時間は存在しない

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理論物理学者のカルロ・ロベッリ教授が出した本が話題になっている。
イタリアでは18万部売れ、全世界35か国語に訳されている。

古典的な物理学であるニュートンは「絶対時間はない」と言い切ってるのを引き合いに出し、アインシュタインの相対性原理の限界を解き、
量子論からは不確定性を説いている。

時間はいつでもどこでも同じ経過をするわけでなく、
過去から未来へ流れているわけでもない。
「この世には根源的な時間は存在しない」と結論づけている。

具体的な実験として、「地球一周を止まった腕時計で測るのと、
飛行機の中に乗せて移動して計るのとでは、移動した時計のほうが、
1ナノ秒(1秒の10億分の1)短いのだ。(同じ時間でないということだ)
自然はエントロピーが「小さいほうから大きいほう」へ進む、秩序から無秩序になる。
温度分の熱量の変化=エントロピー変化である。(エントロピーの法則)
アインシュタインの相対性原理によると、1秒間で地球7周半が光の速度。
光の速度に近づけば近づくほど時間は遅くなる。
光と同じ速度なら、時間は止まった状態になる。

カルロ・ロベッリ教授は今までの理論物理学の公式を駆使しても、時間を説明することが出来ないのである。

道元は「三時を現在の一瞬に摂しきたる」過去・現在・未来は一瞬の中にあると言い切っているのである。これを「深信因果」という。
元来、人間の頭の中の観念が、過去・現在・未来を作っているに過ぎないというのである。
一般の我々は、「時間」と「存在」は別と考える。
「時間」は、過去から未来に向かって流れ尽きることがない。
「存在」は、無限延長という意味で永遠の時の流れの中で、一定期間、底に止まり、
また時間の経過とともに消滅する。

道元は違う。
「灰はのち、薪は先と看取らず」「冬の春となるを思わず、春の夏になるといわぬ。」
一般の私たちの観念ではそう循環していると捉える。
しかし、そんな時間はないというのである。
道元は時間を否定して、因果の現象は「仏性は事物(現象)において全面的に顕れてる」
撥無因果を否定して、深信因果を肯定した。
存在と意識の非連続を肯定した故に時間はない。
「仏性顕在論」であり「深信因果」である。
これはまさに「無」であり「空」である。
時間の本質や量子論という本質が、0でもあり1でもあるという現象を解明し、
量子コンピューターは、今のコンピューターの15億倍のスピードで解析できると応用されている。
これも現実であり、道元の「仏性顕在論」に合致する。
日常的な私たちは、相対的世界の観念で生きているから悩み苦しむのだ。
チックタックの時間があるからだ。
具体的に、仏教でいう「即身成仏」の成仏とは時間軸を無くすことである。
時間が無くなるとどうなるか、と言うと、

  1. 過去の「後悔」=過ぎ越し苦労の悩み
  2. 未来の「心配」=取り越し苦労に煩わされない
    これが即身成仏ですね。
    「世の中は 今日よりほかは なかりけり
     昨日は過ぎて 明日は知らず」

皆さんは、時間は存在しないと思いますか?

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