トランプが出てくるのは必然

投稿日:2016年12月18日 更新日:

誰もが予想しなかったトランプ勝利を予想したフランスの人類学のエマニュエル・トッドは、
1998年以降のアメリカ白人の死亡率が上昇した事に着目した。
死因は自殺、アルコール中毒である。
有権者の70%が白人だ。
貧富の差を拡大した新自由主義による市場任せのグローバリゼーションがいきづまり、
アメリカの保護主義的な政策展開で白人が豊かになる経済を樹立することを求めている。

ここには理想論は無い。
経済のコスト削減は人件費の安いところへ世界を巻き込んで均質化していくのである。

この課題の解決は右の反対は左と言った舵取りでは解決しない。
真に豊とは何か?
根本的な価値観が課題でもある。

相田みつをの言葉が浮かぶ。
「奪い合えば足らぬ 分け合えばあまる」

自由と競争の原理が必ず見えざる手によって調整されると考えた時代では無い。
不自由と眼に見えた敵を作って戦うのでなく、、
人間として自分の内を養う人間力の競争と言う価値観を第一順位に転換するときがきてると感じる。

言い換えると欧米のようなお金持ちが寄付する行為でなく、
仏教的には「喜捨」する行為という価値観だろう。
誰が喜んで捨てるのかと考えるのが現代的価値観であるのは間違いない現実だ。

マルクスは資本論の中でもお金が神様に見えるようになることを「物神性」といって、
お金(交換価値のみ)があれば、
なんでも自由に他の物と変えることができ、
人間倫理を超えた魔力に取り付かれるというのだ。

人類が真に豊になるには他人を喜ばす事に価値を見出し、
それが生きがいとなる交換価値(人間的価値)になることだ。
物質の使用価値と交換価値がすべてでなく、人間力価値のグローバリゼーションが必要に感じる。
現代の円安、株高の意味するものは、国民は将来不安と貧富の格差で精神が参いることは間違いない。
トランプ現象が起こる可能性を感じざるをえない。
トランプが私に傍観者となるのでなく、
自ら利他行を実行する事を突きつけているのだと感じる。

皆さんは如何考えられますか?

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