現代は論語と韓非子のハイブリッド時代

投稿日:2016年10月10日 更新日:

秦の始皇帝は「韓非子」のこ孤憤(こふん)と五蠧(ごと)の篇を読んで、
「ああ。世はこのものにあって交わることができれば、死んでも心残りない」と言わしめた。

韓の公子の戦国末期の法家である。
彼は吃音であって文才はあった性悪説の荀子に指示した。
李斯(りし)と同門で学んだが、李斯は韓非子の劣っていたため、
姚賈(ようか)を誘い秦王に悪口を言って策謀し、王の逆鱗に触れ捕らえられ死刑判決となり、
李斯(りし)は死刑とりさげを恐れ人を使って毒薬を差し入れた。
韓非子は当時のしきたりに従い毒薬で自害する。

歴史上ではあまり評価が高くなく、孔子の「性善説」の方が評価が高い。
孔子=人を信用して教育によって良くも悪くもなると考えた。
韓非子=人は人は信用できないから裏切らせない仕組みを作らないと組織は機能しないと考えた。
いい変えると切羽詰ればどんな人間も状況によっては良くもなり悪くもなる。

もちろん秦の始皇帝は法治国家を目指し騙されない組織を良しとし、
細かく法を作って統治したがなくなって14年後に滅亡する。

その後、三国志の時代をへて、劉邦が「前漢」を樹立し、
そこでは法三章と簡略化し人心収攬に成功し国を治めた。

韓非子は「法」「勢」「術」によって組織を統率するとしたのだ。
もちろん以下の三人の先人から学んだのである。
商鞅(しょうおう)=法(法・賞罰規定)
慎到(しんとう)=勢(権力)
申不害(しんふがい)=術(家臣の操縦術)

1.法=組織のルール決まりごとは「恩賞」「厳罰」「名誉」の三つで作る。
2.権力=これは相手をいのままに操れるが、相手からは操れないという状態を作る。
お金や出世の権限「利」と「害」を組み合わせる
3.術=こちらの考えを悟られずに、部下をコントロールする。  
自分の好悪賢さ、智慧を見せないようにする。
上記三つが韓非子の法治主義である。
もちろん孔子の性善説からすれば、疑い深く人を信じない法治主義を嫌悪する人が多いと察する。
私も韓非子は性悪説から来る法治主義で毛嫌いしていた。
しかし、韓非子の説にも一理あると思ったのは、
人間は弱い存在と言う「性弱説」だから受け入れられた。
もちろん孔子肌からこそ志がいる。強い意志がいるというに違いない。

稲盛和夫さんは人間の遺伝子は利己心でできてると断言する。
本能的に自分の身を守ろうとするのがごく自然だ。

春秋時代をへて戦国時代の末期になって社会的経済状況が厳しいときに、
孔子のような「性善説」など通用しないというのだ。

戦後の日本の戦争孤児が果物屋さんのりんごを盗んで泥棒だから絶対悪いと罰せれるか?
確かに盗む事は社会通念上は罰せられて当然だ。
でも、今そんなこと言える状況かと、韓非子は突きつけ迫ってくる感じがする。

「性善説」と「性弱説」の中を生きてるのが現実だ。
どちらが正しいかとか?
どちらでなければならないと断言できない。
敢えて、この矛盾の中を生き、
時代はハイブリッドな人間を生み出そうとしてる予感がする。

皆さんはいかが考えられますか?

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