2015年の売上高6兆1742億円が全国百貨店の売り上げだ。
2005年の売り上げは約7兆8000億だから約20%市場規模が小さくなった。
2006年にはそごう・西武百貨店はセブン&アイ・ホールディングス傘下になって、
2007年には大丸と松坂屋ホールディングが合併して、Jフロントリテイリングが発足した。
2008年には伊勢丹と三越が経営統合し大再編時代に入ってる。
2017年には三越千葉店と三越多摩センター店が閉店する。
2017年2月には西武筑波店と西武八尾店が閉店だ。
これは日本の状況だが、中国も百貨店の閉店ラッシュである。
8月末青島市大型百貨店、重慶市万象百貨店、大連の久光百貨店が相次いで閉店した。
売り上げの急激な減少が原因で、久光百貨店は48.8%減、万象百貨店は12%減である。
百貨店だけでなく、スーパーマーケットも同じで、
華潤万家と言う全国チェーンは今年に入ってから727店舗を閉店させ、
カルフール・グループも中国18店舗を閉店しているのが現状だ。
この原因はネット通販との市場競争の激化だが、最大の原因は経済の低迷だとされる。
この閉店ラッシュが続くと失業の拡大収入の低減につながる。
今後5年以内に3分の1が淘汰されていくという予測もある。
石平さんは中国経済を以上のように読むのである。
この現象は中国一国の問題でなく、世界の経済と強く結びついている限り、
必ず日本にも影響が出ることは間違いない。
先日の日経新聞では6月から8月期のイオンは赤字だという報道もあった。
少子高齢化の波が襲い、今まで好調だった流通産業の大構造変革が余儀なくされる。
これは経済全体の大転換期でもあると同時に政治的な経済・金融政策の大転換でもある。
われわれの墓石業界は「墓じまい」「永代墓」がマスコミで報道され、
家族構成の変化や、都会のマンション住まいといった変化が間違いなく影響し、
お墓の場所や形態の構造改革を余儀なくされるのである。
易経では時流に流されるな、時中を見抜き創造しろと教える。
新しいチャンスの時がやってきた。
「下山の思想」と語ったのは五木寛之さんであったと記憶する。
今こそ登山の思考価値観を逆転させ、誰も経験した事のない時代の到来だ。
必要な下山道具は「勇気と夢と行動力」だ。
登山のときとは違う意味で道具を使いこなさねばならない。
皆さんは下山の道具の準備整っていますか?