大阪石材社長ブログ

「意気色空を貫く」

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タイトルの言葉は45年前の10月10日の私の友人の結婚式の色紙に恩師小田切瑞穂先生が書かれた言葉だ。
その時は「意」と「気」はどう違うのかとか、「色」と「空」がどう違うのかは全く分からなかったし考えたこともなかった。
ただ、覚えやすかったこともあり記憶に鮮明に残っている。
何か心で引っかかっていたことは間違いない。

そこで、最近漢和辞典で詳しく調べてみた。
「意」は音と心がくっついた漢字で、心の働きの意を表す。言い換えると心の働きを意識する。あるいは意志のように積極的に行為を起こす。知情意(知識、感情、意志)のこと。
「意気」とは意志と勇気のことを言う
「氣」の漢字は米を炊くと湯気が上がる様を表しており、空気、天気、雲気、心気、気質、元気などに使われる。天から与えられたエネルギーのことだろう。

以上のことを踏まえて自分なりに解釈してみた。
人間は身心を持っている。身体は五感という情報機関から情報を得て、心が形成される。心を具体的な行動に転嫁するには、「意」として言語なり、映像なりの意識を形成する。仏教的には目に見える現象世界の「色」に当たる。「氣」とは行動するためのエネルギーで目に見えないが、気力、気魄などの言葉があるように、自然に備わった生きる力であると察する。(本気)
自然は「無」から「有」を産む。何もない大地に一粒の種が落ちる。太陽の光と土の栄養で発芽し、新しいものを産み出すのだ。

中村天風は『人間の本質は「氣」だ』と言う。
自分の「身心」も「意」もすべては道具であり、気をしっかり元気にしておくことが根本だということだ。
そして、そのためには『洗心せよ』とも言う。常に心から消極的な言葉を捨てて、浄化して積極的な姿勢、絶対積極意識をつくれと言うのだ。
外からの情報は無意識な状態で入ってくるので知らないうちに冒されている。
人間が一番迷い苦しむのは恐怖心を抱いた時だと言う。
絶対積極意識の姿勢にすれば慌てることもなく、現実の課題を乗り越えられることは間違いないし、心は平常心でいられる。

人生は失敗や成功はない、一本の道で山坂があるだけだ。
こんな言葉がある。
『言葉は「意識」を変える。意識は「行動」を変える。行動は「結果」を変える。』
「意」をコントロールする「氣」こそが主体性だ。

みなさん「意気色空を貫く」の意味、いかが思われますか?

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