大阪石材社長ブログ

「不確実性の時代」を顧みて

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1975年ごろの叫ばれた日本の経済的な未来は「不確実性」が答えだった。
戦後、ケインズ政策で有効需要を造りだし、戦後の復興を遂げていくが、1978年にオイルショックが起こり未来の不透明さが明確になってきたころ、経済は読めない「不確実性」と評されていた中で、その後金融緩和と相まってゴルフ会員権や不動産投資が盛んになりバブルが起きる。
その原因は、経済を動かしているのは統計学ではなく、人間の本能だと中野剛志さんはいう。
経済では未来の予想が明確につくのを投資と言って、単に金儲けを目的にするのを投機という。
投機はお金持ちが博打をするのと同じで、架空で株や不動産が上がる。
そこで、株には税金を、不動産は取得税をかけて政府は抑止したのだ。
しかし、世界的な経済環境はグローバル化だといって、どんどん市場は拡大しバブル景気を産み出すことになった。
ところが順調にはいかず1989年のバブル崩壊を産み出し、1911年ごろには北海道拓殖銀行が倒産し、日本の銀行の再編成が行われることになった。
その後は30年ほど続くデフレ状態に陥ったのが現実だ。
さて、其の原因は人間の本能にあることについてより突っ込むことにする。
投機的な不安がない場合でも我々の行動は数学的期待値や道徳的とか快楽的、経済的を問わず、人間の本性としての不安定性が存在するからだと断言する。
資本主義を動かしているのは人間の「思い込み」や「勘違い」だというのである。
投資とは「社会の雰囲気に流された楽観的な気分」によって行われるというのだ。
社会の楽観的な気分が大きくなると気が大きくなって、借金をしてリスクの大きな資産を買う。だから資産の価格が上がる。
もちろん金融も緩和され、儲けるためには銀行は貸し出しを増やすから、市中にお金がじゃぶじゃぶになることで、こうなると金融市場はカジノ化するのである。
今、大阪万博が開催されているが、先日のニュースではあの夢洲にカジノがやってくることが決定した。
4、5年先には世界中のギャンブラーが集まる大阪になるだろう。
アメリカでは株式投資は国民の50%を超えているが、日本は5%ぐらいの人だ。
しかし、ギャンブルもまた、バブルを起こす火種ができたように思うのは私だけだろうか?
皆さんは資本主義を動かしているのは人間の本性の楽観的気分と思われますか?

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