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「理論物理学の世界では存在は揺らぎ」諸行無常

投稿日:2021年9月7日 更新日:

万物の存在は、常に揺れ動いていることによって保障されている。
これはドイツの理論物理学者ヴェルナー・カール・ハイゼンベルクが提唱している量子力学の基本原理で、不確定性原理と言って、絶対静止の状態では宇宙は存在しないというものだ。

宇宙を含めたこの世に存在するもの全ては原子・分子で構成されていますが、これらには意思がないためランダム(でたらめ)に動こうとする。
しかし、周囲に同じような原子・分子があるので、お互いが干渉しあって、自由自在に動けるわけではない。
この相反する傾向が拮抗した結果生じる独特な変動が「揺らぎ」だ。
この「揺らぎ」がある条件を満たす変動が偶発的に加わると突発的にひとつの組織が生まれる。

以上の話は「致知」という雑誌の2021年10月号に掲載された佐治晴夫(さじ はるお)理学博士の記事にあった。
まさに、仏教の三方印の諸行無常であり、諸法無我であり、涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)だ。
万物は常に変化する。
そして原子・分子の様に予測できることもあるが、たいていのことは予測できないのです。
だからこそ希望が生まれると言ってもいい。

それと同時に万物は関係性から成り立っていて、一つの独立したものがあるわけではないから無我なんです。
これを仏教では「縁」と言います。
ベトナムの僧侶の言葉で「あなたは一枚の紙の中に雲を見ることができますか」という言葉があります。
紙はパルプで出来ていますが、木は雨が降らないと育ちません。
雨を降らせるには雲が無くてはならず、その雲は太陽や海の働きによって生じます。
相互依存関係なんだということですね。

仏教では解脱することが目的で涅槃寂静になれば安らかで悩みのない状態だが、現実を生きて生活する者は他者救済の自利利他行をすることだ。
利他行をすることで自分の命が輝くのですね。
そうして生活することで至福の喜びを得て、相互扶助の関係が出来て穏やかで楽しい現実が生まれるのです。
私たちは自我意識をもっと磨き、無我意識の自分を自覚することが大切だと理論物理学も証明しているのである。

理論物理学の不確定性原理は仏教の三方印の意味するところであり、慈悲の行動が利他行だ。
変化しない者はない。

子供は大人になるように!!

生まれたものが死ぬように!!

皆さんは存在の「揺らぎ」いかが思われますか?

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