世界は専制主義の中国、ロシアと自由主義のアメリカ・イギリスが大きな流れを作っている。
資本主義のリアルな社会ではアメリカのドルが貿易の決済通貨になって、金融のコントロールをしている。
ビットコインなどの仮想通貨も誕生し、ますます金融資本主義化しているのが現実だ。
一方、これに中国が貿易決済を元圏を造ろうとする動きを見せているが、今のところ実現はむつかしい。
しかし、情報化社会になりハイテク、AIの世界になると中国も負けてはいない状況になってきている。
米中貿易ではアメリカの貿易赤字は5825億ドルに達していて、アメリカはLNG・石油などを輸出して、貿易の均衡を取りたいのが本音だ。
アメリカの支配力が低迷する中で、中国とロシアが手を組み、東南アジアへの投資も強めている。
皮肉なもので人間は地球上に対立する二つの世界をつくっているのである。
この現実に日本はどういう方向で世界に役割果たすか問われている。
根本にある日本的なものの見方を検証してみる。
戦後、アメリカ占領下で欧米文化が取り入れられ、戦前とは変わってしまって背広に洋服の時代が来た。
食べ物もパン食が始まり、野菜にドレッシングなどをかけ、目玉焼きが添えてある朝食だ。
和服は結婚式や成人式のものになってしまって、日本らしさがなくなってしまった。
生活スタイルの変化に対応して松下電器や日産、ホンダなどの車産業が発展した。
その次に京セラや日本電産という素晴らしい経営者が出て経済は発展した。
欧米のものの見方は唯物弁証法で有るものをより良くするには便利な理屈だが、
日本文化は無いものを有るようにするものの見方がある。
老子の言う「両行」である。
あるものからあるものを産み出すと同時にないものからあるものを産み出すことの両方ができる。
呼吸のようなものの見方をする文化がある。
日本人の「勤勉」で「誠実」で自己責任観が強い性質を持っているからだと察する。
周りが海に囲まれた鎖国状態で、単一民族が和を持って暮らさざるを得なかったからであろう。
融通無碍というか「あいまい」というか、白黒つけない解決をする民族だ。
勿論、性質として持っているがそれを引き出すには主体的な本人の努力がいる。
稲盛さんは「誰にも負けない努力」と言われ、日本人の勤勉さが未来を切り開くことを確信されていたに違いない。
忘れてならないのは、ポーラ化粧品の創業者、鈴木忍氏の言葉だ。
「できないのではない やらないからである。
努力と信念が足らないからである。
並みにやれば並みにしかできない」
日本のものの見方は世界への役割の前に人間を創ることを一番にして、自由自在に現実を切り開く人物を作るものの見方を伝えてきたといえるのではないでしょうか。
皆さんは日本のものの見方いかが思いますか?

「世界の役割と日本のものの見方」に思う
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