色即是空 空即是色

投稿日:2015年8月3日 更新日:

般若心経のポイントとなる一説ですね。
「色即是空 空即是色」ネットで調べれば仏教的な解説など、
いろいろあるから誰でもわかる。

人間にたとえると『色』は肉体であり眼に見えるもの、
『空』はその働きの心とする。
肉体という具体的なものと心(脳という道具と神経系統の統合)という、
肉体を動かす眼に見えない総合的な働きを合体した言葉が、
色即是空であり、空即是色である。
表と裏を同時に表現するとこんなに長くなる。

もっと平たく言えば、肉体が痛いのは肉体の筋肉が傷つくか、
他からウイルスが取り付いたのか、
関連する臓器なり骨に異常があってと考えるのを科学的というのである。
もちろんこの方法を否定するつもりはないが、逆も真であることもある。

いまや、脳科学が発達して、脳のどこの部位で情報を捉え伝達してるかも解り、
心理状態によっての脳のメカニズムが解き明かされて、対応策が考えられている。

さて、中村天風は医学博士であって、
肺結核にかかって世界中の医者に見てもらったが治らないと宣告された。
それが、カリアッパ師に会って、
インドの山奥で坐禅を体得し病気が完治する。
将に「色即是空 空即是色」を体得したのである。
もちろん94歳まで生きたのだから心が体を治すことは証明もされている。

医学博士の天風さんによれば、
『怒る』と血液は黒褐色になり、味は苦くなる。
『恐れる』と血液は丹青色になり、味は酸っぱくなる。
『悲しむ』と茶褐色になり、味は渋くなる。

心の状態を自分でコントロールできれば身体は正常になると、
唯物論とは逆のことを証明した。
心に私心をなくし心を明朗で愉快で積極的にすることが一番だと断言する。
(精神論や根性論を言ってるのではない)
また、科学主義の唯物論が間違ってるといってるのでもない。

天風流に言えば心と身体は川の流れと同じだと表現してる。
川上が心で川下が肉体だ。

だから、肉体を良くしようとすれば、
サプリメントや運動でないといけないと思い込んでの健康方法だけではなく、
心を浄化し、きれいにすれば、身体は自然と健康体になるという事実もあるということだ。

逆は真ではない。(健全な肉体に健全な精神が宿ることはない)

仏教の言葉に、
『衣食の中に道心なし、道心のなかに衣食あり』

脳科学が発達し心が解明されれば宗教が科学として認められる時代もやってくるに違いない。

科学と称する機械的唯物論の人たちは、
宗教は法則でなく個人的なことだと一蹴してしまう態度には悲しみを覚える。
宗教は神秘的で、迷信的で運命論的だと決め付けないで科学する時代がやってくることが待ちどうしい。

皆さんにとって心と身体は別物ですか、同じものの川上と川下ですか?

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