釈迦が弟子に『友は大事ですか』と問われ、
『友がすべてだ』と答えた。
さて、孔子が論語の中で『友』について語ってるところを紹介する。
1.子罕(しかん)第九
『子曰く、忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ。
過てば則ち改むるに憚ること勿れ』
意味=忠信〔まこと〕を主として、自分に及ばないともと交わっていい気になってはいけない。
自分が過っていると言う事に気づいたら、付き合いやめることをだれにも遠慮なく
実行する。
2.願淵第十二
『子貢、友を問う。子曰く忠(まめ)やかに告げて善く之道〔みちび〕き、
不可なれば則ち止む。自ら辱めらるること無かれ。
曽子曰く、君子は文を持って友を會氏、友を以って仁を輔く。』
意味=孔子は友に過ちがあれば誠実にこころ込めて諌め導きことが大事である。
しかし、聞き入れられないときは付き合いをやめる。
無理して自らを辱める破目になってはならない。
曽子は立派な人と言う者は文事〔詩や音楽、礼儀〕によって友達と相まみえ、
その友達同士の切磋琢磨によって仁の道を実行して人間向上の助けとする。
3.李氏第十六
『孔子曰く、益者三友、損者三友、直きを友とし、諒(まこと)を友とし、多聞を友とするは
益なり。
便辟(べんぺき)を友とし、善柔を友とし、便佞(べんねい)を友とするは、損なり。
意味=孔子は言われた。
交わって益するともに三種類ある。
1.素直で正直な人
2.誠実な人
3.知識の豊かな人
こんな人を友としたら益する。
交わって損する人に三種類ある
1.体裁を作る人
2.人当たりが良く誠実みがない人
3.口先ばかりで調子のいい人
こんな人と交わったら損する。
人とは牛や馬と違う表現で動物と言うことだ。
個人とは人を囲って固く閉じこもった状態の孤立した人をいう。
人間は社会の中で対立と調和の中でもまれて他者に役立つ社会人〔大人〕を言う。
自分の眼を自分で見れないように自分を知るには『友』がいる。
腹からの『友』は自分を照らす鏡になってくれるからである。
みなさんの『友』は益者、損者両方いますか?