大阪石材社長ブログ

「物質的豊かさから人間的豊かさへ」

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1985年ドル高是正のためプラザ合意で円高へシフトし、日本は世界との貿易で稼がず内需を拡大せざるを得なくなった。
国内では日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落し、NTT、日本たばこ産業が民営化され、市場に大きな資本が参入し、さらに競争激化を起こしてきた時代だ。

金余りの資金が投機に使われ不動産価格が跳ね上がり、ゴルフ会員権への投機も盛んになっていくことになり、銀行からお金を借り入れ値上げを待って手放すのである。経済的なバブルが発生するのである。

1989年の12月に株価が38,916円の高値がついて、その後は崩壊していくのである。同時に3%の消費税がかけられた年度でもあった。
その後株価は下がり続けて2002年には8,406円にまで下がったのである。
2011年の8,455円からは現在の26,467円(2020年)まで日本の株価は上がり基調だ。

さて、失われた30年と言われ、デフレが続いてきたが、輸入インフレの状態になって輸入物価が上がり消費物価が上がりだし、ウクライナ戦争で小麦が上がり、天然ガスや原油が上がって、電力料金が倍ほどになってきているのが現状だ。

グローバル経済と言われるように世界はつながっているのであり、今後もますます食糧輸入が増え消費物価は上がっていくこと間違いなしだ。

さて、世界の変化の中で先進国の日本はどのように対応し、また事業の戦略はどの方向を見つめるのかが重要な課題だ。
1980年代のジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた時代までの日本の戦略は、「物を豊かにする」「技術革新を起こしより利便性の商品」を機能がよく安く大量に作ることだった。そのために、標準化を進め、人間の労働を機械に置き換えコストを下げ効率よく大量に生産する社会を目指した。団塊の世代を中心に学歴を上げ、誰もが大学に行き、標準化され分業化された仕事を誰よりも早く正確にこなす人材育成を行った。
理数系の人材を育て、技術革新を起こす。文系の人材はホワイトカラーと言って世界中に営業に走り回るという分業構図だ。

これからの社会は「人間としての豊かさ」「コミュニケーション+エモーション」という感情を添えた人間関係を創る社会になっていくだろう。
分業や機械化は人間の肉体労働からの解放をし、ITの時代のAIは、人間の知識と記憶からの解放をして、思考の質を上げ感性豊かさを味わい楽しむ方向に進化すると想像される。
言い換えれば脳科学や心理学、哲学、宗教学の学び、個々人が自らの信念を持ち哲学を産み出し、互いが尊敬しあい、助け合う社会へ進化するからである。
民主主義>個人主義、民主主義>資本主義という社会と経済を目指して発展進化させていくのが人類の責務であろう。
現在はまだまだ人類は未熟で、自由主義と専制主義のような互いが相手を受け入れないでイデオロギーの論争をしているに過ぎない。

仕事をすることの定義も欧米と日本では違う。
欧米は労働(labor)・レイバーと言ってネガティブにとらえる。それは旧約聖書の書かれているエデンの園から追い出されたアダムとイブに原罪として男に労働、女には陣痛を与えた罰だ。
だからお金のために働くし、そもそも労働はいやいやする。

日本は勤労と言い、ポジティブにとらえる。自分と誰かの幸せのために積極的に働く。(はたを楽にする)

情報化社会はベイシックインカム(最低限国からもらえる)と言って生活することに困らない生存からの解放を目指して、オランダや、フィンランドで現在実験中である。お金をもらったら人間は働かないと思っている人がいるが、そうではないという結果が出ている。
遊んで感性を磨き、働いて知性を磨き、志して社会に還元して人格を磨くサイクルに人間は進化するだろう。

みなさんは人間的豊かさに一歩踏み出していますか?

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