世間が良心だ

投稿日:2018年9月20日 更新日:

経済は等価交換が成立するから発展するのである。
いつでもどこでも誰とでも交換ができることを保証される信用を共有する事が必要だ。
お金(紙幣)は交換のみ、モノやサービスは使用価値(使って役に立つ)。
価値には交換価値と使用価値がある。

社会は技術の進歩によって生産を工場化する事でコストが下げられモノとサービスは普及する。
経済が大きく拡大して市場が活況になる。
等価交換は「ギブアンドテイク」だ。
対等な関係だ。
ところが、需要と供給の関係で儲かったり、損したりする。
だから、必死に損しないように行動をする。
人間の本能の利己心が働くのである。
決して悪いことではない。

毎日こんな世界で生活してると「与えたら」同じ分を「奪わない」と、
等価でないといけないと無意識に考える。
これが人間生活にとって「助け合い」や「お布施」の経済がなくなり、
合理的だと考え始めるのが現代人だ。

私はイチローが好きだ。
理由は簡単だ。
彼は10打席立つって、がんばって4安打、3安打を出すからだ。
言い換えると6打、7打は見返りのない打席だからだ。

彼の利己心はもっと確率を揚げるために練習に練習を重ね、
完璧を目指すのである。心乱さず冷静に!
私は禅の修行者のように感じる。
それは不完全である自分を受け入れ、さらに磨きをかけ自分を作っているからだ。
観客はその姿に拍手を惜しまないし、敬意を払う。

日本は江戸時代鎖国していたのにも関わらず、町人文化が花咲き、
恩返しの習慣が経済を拡大させていたのである。

たとえば、盆と正月しかない丁稚は「丁稚10年、手代10年」で年季が明けて、
旦那は「のれんわけ」をして店を作ってやるんですね。
今でも江戸末期に残ってる大坂の昆布や「小倉屋」は、
本家は髪を結う鬢付け油の店だったが、明治になって散切り頭にして売れなくなって閉店した。

今でもお世話になった人に「中元」「お歳暮」をする慣わしがあるし、
お宮参りや、病気見舞い、香典には「半返し」と言って、
粗品を送る事でモノが生産され経済の拡大が行われて、
なお、お互いの気持ちを通じ合わせられるということですね。
(西洋的にはプレゼントでしょうかね)
私も外人に誕生日プレゼント貰った。

「私が気に入った使い古したキャットスティーブンスのファーマーというレコード
であなたも楽しんでください。」まるで私をあげたように書かれていた。
日本は新品ですね。

人は生まれ持って自分を守る利己心はみんなある。
「利他心」は自分が意識して創造するものですね。

日本のしきたりをそんな角度から見たら、世界最高の経済大国になった理由もわかる。
今この互恵的な行動を合理的なギブアンドテイクに照らし、
虚礼廃止と言う世界が広がっている。

日本の方向が経済の利益至上主義の価値のみの個人主義に毒されて言ってるようで残念だ。
おもてなしの心こそが、日本文化を作ったのである。
荘子の「無用の用」という中庸の心大事に思う今日この頃だ。

皆さんはいかがおもいますか?

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