今こそチャンス

投稿日:2018年6月13日 更新日:

「今こそチャンス」という言葉を口癖にしてきた。
もちろん何からそう思うようになったかというと二つある。

1.事業を始めて業界の既得権益や慣習という社会的常識が自分をピンチにした。
負けてなるものかと消費者目線でこの慣習と戦った。
お仕着せでなく、お客さんが自由に選べる情報発信と受信をし解放された仕事がしたかった。

2.自分自身の中の本能的自分は嘘や道徳的に悪いとわかっていても、
利他的に行動してしまう情けない自分から解放されたい。
そんな未熟な自分から解放され、人のためになり喜ばれたい(ほんとは嫌われたくないかも知れない)と考えるようになった。
現実的な生活の糧を得るには何か働いてお金を稼がなくてはならない。
自分のできることは肉体的な健康を提供することしかできなかった。
戦後の価値観の崩壊をどうとらえ、どう生きていくかを問いかける
坂口安吾の「堕落論」に出会った。

「戦争に負けたから堕ちるのではないのだ。人間だから堕ちるのだ。
生きているから堕ちるだけだ。だが人間は永遠に堕ちぬくことはできないだろう。
なぜなら人間のこころは苦難に対して鋼鉄のごとくではあり得ない。
人間は花憐であり脆弱であり、それゆえ愚かなものであるが、
堕ちぬくためには弱すぎる。人間は結局処女を刺殺せずにはいられず、
武士道を編み出さずにはいられず、天皇を担ぎださずにはいられなくなるであろう。
だが他人の処女でなしに自分自身の処女を刺殺し、自分自身の武士道、
自分自身の天皇を編み出すためには、人は正しく堕ちる道を堕ちきることが必要だ。」

安吾がここで言ってるのは敗戦という特殊な状況が起こったのにとどまらず、
毎日の生き方の中で、弱きものが人間だと自覚し、外から与えられた幻影をうのみにしないで、自分が生み出した幻影を自覚するというのだ。

戦争中、文士は未亡人の恋愛を書くことが禁じられたのは、貞操観念の押し付けだというのだ。

戦後、アメリカから押し付けられた自由、民主主義をうのみにするのでなく、
信じないと決め込んで太宰イズムのようなニヒリズムでもなく、
人間の原点の生命力に従って生き抜いていくことを強く打ち出し、
戦後の混乱期を「今はチャンス「」と強気で居直って生き抜こうとしてるのである。

堕落とは武士道や戦前の価値観から解放され、
生きるためには弱い人間は堕落して何をしてもいいと肯定することを言いたかったのでなく、
自ら生きる自己の価値を生み出し自覚して、社会の振り回されるなというメッセージだった。

戦争が始まったら、上っ面の社会構造はむなしく破壊されるということだろう。
北朝鮮とアメリカの歴史的な会談という政治は、
自由、民主主義の社会を世界平和へ導けるかを私たちに問いかけてる気がする。
外からの価値から解放され、内なる価値に目覚める今はチャンスなのかもしれない。

皆さんは歴史的な会談を「今はチャンス」と捉えますか?

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