日経新聞の7月3日の記事に渋沢論を生かすと題して、ビックモーターを買収した伊藤忠商事の岡藤正弘会長は、近江商人の出身で「三方よし」の社是とともに、論語と算盤の経営をしていると言い切り、ビックモーターをあそこまで大きくしたのは凄いことだから買収した。これから取り掛かるのは新会社で意識改革を着手する。
当社の強みは問題ある企業を再生することであり、商社のこれからの役割と語る。
基本は「競争で成長する商人であれ」を旗印に定量的目標でなく、定性的価値を大事にする。会社は時価総額だけで評価するものでないと言い切られた。
「あっぱれ」としか言いようがない。社内の人材の層が厚いと感じざるを得ない。
さてもう一人はファーストリテーリングの柳井正会長兼社長だ。
柳井さんは謙虚に、商売して分ったことで、論語と算盤の本質だという。厳しい状況の戦いでは、利他的な会社しか生き残れないと言い、これからの時代は、さらに重要になる考えであると断言する。
渋沢は世襲制と距離を置き、多くの経営者を育て、広く資金や人材を集める「合本主義」の考え方を実行した。創業家は株主として経営を監視するウォールマートのような方式がいい。会社は全員が店主であり経営者であって、新しい挑戦はしなくてもいいが、理想を持てと言っている。言い換えると夢・志という未来志向だ。
継続的に事業を発展させている企業には人間を育てる仕組みができている文化がある。
商いは金もうけが目標でなく、あくまでも社会にとって役に立つことをする利他行を目的にすることだと確信する。
皆さんはこれからの商いどう思いますか?
「これからの商い」に思う
投稿日:2024年7月7日 更新日: