これは松下幸之助さんの言葉です。
私たちは善と悪なら善、損と得なら得と考えがちですね。
無意識にそう考える習慣がついているのだと思います。
松下さんは若い頃身体が弱くて苦労されましたが、いろんなことに挑戦し1兆円超える企業を一代でつくられました。
だから「不健康もよし、自分ができなければ誰かにやってもらえばいい」と考えられ、「健康な人でもやり過ぎて病気になる人もいるだろう」という調子でやって来られた。
相対二元から離れて、どちらも受け入れる考え方をされた。これは自分という人間をこうだと決めつけないことだ。
まさに、道元が言うように「善悪は時なり」だ。
人間も信念をもって行動している時は他人の長所に目が行くが、なにか信念が弱く自信のない時は他人の短所ばかりが目につく。
信念も持ちすぎると傲慢になり他人に押し付けることになり誰もついてこない、持たなさ過ぎると消極的になり行動がおろそかになり何事も成就しないのも確かだ。
なかなか「中道」を現実化するのは至難の業だからこそ、人生を生き抜くことに希望を心に持ち続けることが必要不可欠だ。
松下さんは身体は弱かったが、どんな時も「希望」だけは捨てず信念のように抱いていたと断言される。
未来は誰にも解らないからこそ、「絶望」を心に持つと生きる力をなくすが、「希望」は生きるエネルギーが湧く。
アウシュビッツに入って、たった一人助かった人は「ここを出たらあそこにいこう」「あの食べ物を食べよう」と、生きてることを前提に想像力を働かして希望を捨てなかったそうですね。
大半の人は現実の残酷さを見て、絶望を心に宿して急速に身体の活力が萎えてしまって、息絶えていったそうだ。
人生行路は山もあり坂もある。だからこそ希望という心を持ち続けることだと改めて自覚させられた。
みなさんは松下さんのように何が起こっても希望もち続けられますか?