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「戦争と恐慌」に思う

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第一次世界大戦が起こったのはセルビア人がオーストリアの皇太子夫妻を殺害したのがきっかけで、領土の奪い合いで反目していたロシアとオーストリアが一触即発の時期であった。
そこにドイツの宰相ビスマルクが調停に入って一時は修まったが、ビスマルク失脚後バルカン半島分割により第一次世界大戦に突入する。
当時は日独伊の三国同盟を結んでいたため、連合軍だったロシア、イギリス、フランスは「三国協商」を結んでいて、なお1918年にアメリカのウィルソン大統領が「民族自決」を、旗印に「14ケ条の平和原則」を発表し、1919年ベルサイユ条約の原理として採択され、戦争は終結した。

だがここで、敗戦国のドイツは多額の賠償金を払わされ、財政危機となりヨーロッパ諸国への恨みから、ナチス党(国民社会主義ドイツ労働者党)が出てきた。
1923年にヒットラーはミュンヘン一揆をおこし権力を握ってくる。
ナチスの旗印はユダヤ人排斥、反共産主義で、1933年にはファシズム(結束主義)態勢を固めることになった。
(ファシズム=イタリアのムッソリーニが率いる国家ファシスト党が提唱した思想やイデオロギー・政治運動、および1922年から1943年までの政権時に実践や体制の総称である。一般的に、ファシズムは思想のことを指す。)
1929年にはニューヨークの株の暴落のよる世界大恐慌が起こり、世界中の経済的な危機になったのである。
第二次世界大戦の(1939年から1945年)始まるきっかけはドイツは「独ソ不可侵条約」を締結していたが、ポーランドに侵攻し、その後独ソ戦争(1941年)がはじまり、アメリカ、イギリス、中国、ソ連の連合軍と戦い、日本も三国同盟により参戦し、アメリカの真珠湾攻撃、広島、長崎への原爆投下で敗戦国となる。
1945年8月15日昭和天皇がラジオで「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び――――」と終戦を宣言された。

人間とはおろかなもので、領土の奪い合いをして「富」を増やす。しかし戦争には多くの犠牲と軍を維持する財政的な負担がある。
また、資本主義的な経済と違う社会主義的な経済との国家運営も違う。
資本主義社会には「富」を過剰に求めブレーキなく生産過剰状態が起こり、需給バランスが崩れ恐慌を起こす。
一方、平等を旗印に計画的な経済成長によりコントロールする国家運営が社会主義だが、競争がないために技術革新が遅れて発展、進化が自由主義の社旗とは世界的な格差が起きる。
中国は文化大革命(1966年から1976年)を経て、鄧小平が改革開放政策で一国二制度を旗印に経済の自由化を促進し、今や世界第二位の経済大国になったのである。

現代もロシアがウクライナ侵攻し領土を奪い合い戦争をしている。
歴史が逆戻りしているような錯覚も覚えるが、これが現実だ。

一方で経済的な交易がグローバリゼーションの名のもとに活発に行われているが、経済行為で武器商人という市場もあることは事実だ。
平和とは矛盾する人間の本能的な欲望にブレーキをかけるのは「本能的欲望」を抑えることでしょうか?
それともれとも「法」でしょうか?個々人の「道徳心」でしょうか?

または国家をコントロールする国際組織でしょうか?第二次世界大戦の戦勝国には資本主義の国と社会主義の国が入っていて、国際機関そのものが機能しないのが現実ではないでしょうか?

カントは人間の利己心を肯定しています。しかし戦争の奪い合いでなく経済という分野の奪い合いなら、競争と信用という資本主義のいい面で追及すると平和が来るという。競争は技術革新、生活の進化を生み、信用は約束を守り、時間を守り、嘘をつかないと商談は成立しないゆえに、人間の道徳心が磨かれ平和になるというのである。

皆さんは戦争と恐慌がなくなり平和な社会をどうすれば実現すると思いますか?

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