「生活と感情」を一にする仕事集団目指して

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家に帰ると何かほっとする。
家内の味に慣れ親しんだ食事が出て、
いつもの場所に座って、みんなの健康を喜び、
知り合いの人が[がん]になったと家族で悲しみを共有し、
何かできることはないかと見舞う。
少し良くなったという知らせに、名物のお茶菓子を届ける。
お返しにと手作りの赤飯が届き、
好物の料亭の味の卵焼きがついている。
こんなご近所付き合いを楽しんでいる。

さて、男女共同社会が進み、個人が前面に出てくる時代が現代だ。
女性は家で家事の時代でなく、経済の単位に組み込まれていってるように感じる。
確かに、昔は大家族で女性は家事も育児も、さらに仕事も手伝っていた。
牛馬のようであったような気もする。

昭和の私の近所付き合いは戦後の親がやっていたマネかもしれない。
戦前までは日本は農民で村落共同体に身を置いていた。
そこには窮屈で自由の少ない生活があったかもしれないが、
喜びや悲しみ苦しみを共にする大勢があることによって、
孤立や孤独の無い生活感情があったのだろう。

戦後急速に工業化して、飛躍的に経済が発展した一方で、
村落共同体はなくなり、企業がその代役を務めてきて、
各家庭はお墓という柱を建立することで「絆」を深く、
戦争で戦死した人への供養と先祖への敬意とともに、
心の安らぎと安心感を得ていたのである。

経済はグローバル化が進み世界中をモノとお金が自由に移動する時代となった。
情報化社会のIT化により、情報がさらに加速的に世界中を均一にいきわたり、
ますます、人間としての孤独、孤立感が増大しているのである。
現在の独身世帯が30%にもなっていて、
孤独死が問題化してきてるのも事実だ。

旧来のラジオやテレビのメディアは法律によって倫理的にも規制されているが、
スマホ、ユーチューブはそうではなく、だれでもが放送局になれる現代、
情報の真実性が問題になり、さらに孤立感を感じざるを得ないのである。
宮本常一の言葉に
「本来、幸福とは単に産を成し名を成すことではなかった。
 祖先の祭祀をあつくし、祖先の意志を帯し、
 村民一同が同様の生活と感情に生きて、
 孤独を感じないことである。
 われわれの周囲には生活と感情を一にする、
 多くの仲間がいるという自覚は、そのものをして、
 何よりも心安らかしめたのである。
 そして喜びを分かち、楽しみを共にする大勢のあることによって、
 その生活感情は豊かになった。
 悲しみの中にも心安さを持ち、苦しみの中にも絶望を感じしめなかったのは、
 集団生活のおかげであった。」
日本における企業に「生活と感情」を一にするような仲間がいる。
厳しい中にも人のこころ穏やかで温かく生き抜き、
利他業一番で行動する人材を育成し、未来へ伝承する仕事集団を作り上げたい。

皆さんはこんな仕事集団いかが思いますか?

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