大阪石材社長ブログ

「リーダーの資質」を磨く

投稿日:2024年1月14日 更新日:

リーダーは常に判断に迫られる。
若くしてリーダーになった人は特に経験がないから、自分の体験で判断できないし、社会の仕組みや人間に対する洞察力もできていないので、仲間や部下から相談されても答えられない。
考えてみると二つの答えに突き当たる。
1.「やってみろ、失敗してもいいから」 リスクが負えるかを考え判断する。
2.「即答はできないが情報を集めて理性で判断する」 要するに自分が納得する理屈を考えた判断になる。

私達は病気になると必ず医者に行って、肉体を治そうと薬を飲む。
例えば胃のあたりが痛いと胃薬を飲むが、胃が痛いという症状は胃からくると決めての話だ。
実は違うかもしれないとなると原因が分からなくなって「不安」が襲ってくる。
病気の方の病に注目するのをやめて「気」に注目すると、人間には自然治癒力があるから「気」をしっかり持つ。あるいは、「気」を何か他に集中するものに向ける。これも治療法だと思うのは私だけだろうか?

さて、リーダーの資質は能力を高めて、知識で判断するのでない。むしろ能力が劣っていても良いが、熱意は100%でなければならない。燃えるような情熱だ。
次に必要な資質は何があってもポジティブに立ち向かうスピリットだ。燃える闘争心と言ってもいい。物事を受け入れる時も考える時も相対化してもネガティブな思いを持たない。言い換えると、何があっても悲しまないで現実の中に飛び込んで楽しむことだ。
道元は「冷暖自知」と自分で知れと言う。これは独立自尊の信念をつくる判断基準を磨く近道だ。

話は変わるが、モトクロスレースというバイクの競技がある。自然の地形を生かした未舗装のダートコースで行われる。
30数年前は事故を起こしてもすべて自分の責任だったが、ある時事故死した選手の親が裁判を起こし、コース側の責任だと判決が出て損害賠償を認めた。その後は、バイクも安全を基準に排気量を減らしスピードを抑え、レース用の服も安全基準を強化し50万円程かかるようになり、誰もが参加しにくくなったという。
死ぬことがないようにすることが優先された。
これで本当に物事の真実が体得できるのかが疑問だ。

私達はあまりにも多くの規律やルールを作って、その枠の中で行動する作業にしてしまい、人間を生死から遠ざける結果になり、一番大事な経験ができなくなっているのではないだろうか。
「今」という時は二度とない時だから、安全を確保しすぎた環境では味わえない体験を奪われる。
安全ばかり気にして、リアルに生きる楽しさが希薄化しているように感じる。

私も事業を始めた時は右も左もわからず、人にいっぱい騙されてきました。
でも、その失敗が人を見る目を養ったことに間違いない。
本物と偽物、それに発展途上の人がいる世の中の面白さを味わうことができるようになった。

誰でもリーダーです。家に帰れば家長というリーダーです。
会社にきたら社員稼業と表現したのは松下幸之助さんです。
日本は年功序列賃金で終身制のメンバーシップ型、欧米はキャリアを積む職能(ジョブ)型での就労だ。
これからの働き方は「自営型」のハイブリッドで、人格と職能のバランスの取れた独立自尊型と言ってもいい。
それでいて、サッカーのようにチームワークも取れる協調性のあるリーダーの資質が要望されていると確信する。

みなさんはリーダーの資質磨いていますか?

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