何のために人が集まって事業するのかと考えた時、やはり分業することで生産性を上げるという現実がある。
1から10まで一人でやるのと、10人でチーム組んでやるのでは生産性が違うのは誰でもわかる。
人間が生きるには「やりがい」や「生きがい」があり、自分が幸福感に満たされることが精神的な満足感であると考えた時に、幸福を永遠に追及する「幸福追求カンパニー」を最初に思いついたが、それは人間の利己心・エゴを煽る理念だと気づいた。
そこで、もう一度深く考え・・・「幸福創造カンパニー」ということにした。
何故「幸福創造カンパニー」にしたかというと、「幸福は求めるものでなく、自分がしなければならないことをした人、例えば使命や責務を果たした人に、そのご褒美として幸福が天から与えられるもので、幸福は結果であって幸福になるために生きているのではない」と思ったからだ。
言い換えると「利己的な考えから利他的な考えに自らを磨く必要がある」と考えたからだ。
事業は私たちを受け入れ買って下さるお客さんがいてこそ成り立つ。そのお客さんに価格以上の価値を提供してはじめて買ってもらえるし、そこには信用される具体的な技術や人間に対する心遣いがあってこそ成り立つのである。
商品を提供する事業側は技術の工場や商品の開発に加え、人間としての謙虚なふるまいを日々磨き続けなければなりません。
つまり「人格」を磨くということになります。
具体的な仕事に対する能力を養うと同時に人格陶冶を欠かさないことで信用・信頼が得られるのです。
そこで行動は利己行でなく、唯一無二の「利他行」を第一と考え行動することにしました。
役に立つ行動の結果「幸福」が与えられるという義務先行の使命感を持って行動することを意味します。
しかし、人間の持つ本能心は基本的に利己心で出来ています。
もちろん自利がなければ事業は継続できません。メンバーみんなが餓死することになるでしょう。
そこで、経営方針として近江商人の「三方よし」のように調和ある進化・発展をするべく「売り手よし、買い手よし、世間よし」を実現させる、そして、行動指針としては六波羅蜜の「知恵精進・自戒禅定・布施忍辱」を徳目としました。
この実現は永遠の課題で、人間の本質である「愚かさ」「怠け」「欲張り」と日々格闘しながら一歩ずつ体験を通じて成長する以外方法はない。
「仕事は万病に効く薬」とおっしゃられるのは京セラの稲盛和夫さんです。
私も同感で仕事ほど「三方良し」が要求されるものはないと思っています。
もし、技術が低かったら低い価格でしか売れないから経営が成り立ちませんし、約束を守らないなど人間的な配慮のできない人は信用してもらえません。また、仕事対する新商品や技能向上を心がけなければ、永続的に発展・進化はなく社会的な信用は得られません。
この理念を掲げて、一歩ずつでもいいので着実に事業を発展成長させることを目指して精進する覚悟です。
みなさんは人生にとって幸福は原因だと思いますか?結果ですか?