襌文化研究所の所長西村恵信先生の講義を聞いた。
昭和30年に季刊「襌文化」が創刊され、
当時、天龍寺から来られた山田無文老子の尽力があってのことだった。
平成17年に西村先生は就任され今日に至った。
創立当初の花園大学は生徒150名で専任教師は3~4名で、
無門老子の知り合いの一流の講師人の講義だったと懐かしい話から始まった。
禅の目的は「己事究明」であり、意識が形成される以前の本来の自分に気づくことで、
文化は意識的で真似できるもので己の本来の姿でないと話される。
理屈ではなんとなく理解できるが、
ホントの自分に出会うにはどうするかといえば「坐禅」することが答えだ。
ところが、いくら坐禅しても「一箇半箇」といって、ほとりは半人前にしか伝わらない。
頭で理解することでなく体得することだから厄介である。
西田幾多郎門下の一番弟子の久松真一博士に師事された西村先生は、
久松先生の禅美術の七つの特徴を説明された。
1.不均衡・・・・・・無法の法。シンメトリーのモノは不自然だ。
2.簡素・・・・・・無雑、無一物
3.枯高・・・・・・無位、皮膚脱落
4.自然・・・・・・無心、本来の面目
5.幽玄・・・・・・無底、無一物中無尽蔵
6.脱俗・・・・・・独脱無位、
7.静寂・・・・・・黙如来
この七つが渾然一体だと言うのですが、
禅美術は襌文化、なかなか奥が深い!!
みなさんは如何思われますか?