「成功の秘訣」を尋ねたのは天下を取った太閤秀吉であった。
官兵衛「どうして殿下は、今日のような御身分になられましたか。
何か立身出世の秘訣でもございましょうか?」
太閤「別に立身出世の秘訣とてはないのじゃ。
ただその「分」に安んじて、懸命に努力したまでじゃ。
過去を追わず、未来を憂えず、その日の仕事を一生懸命やったまでじゃ」
この意味するところは、「今・ここ・自己」に徹して命がけで仕事すれば道は開くと言う。
当たり前のことを当たり前にすることだ。
ところが人間は老人に成ると昨日を語り、青年は明日のことばかり語るのが常だ。
「今」を本気で生きてないというのだから太閤の着眼点は面白い。
草履とりは草履とり。足軽は足軽、侍大将は侍大将、それぞれの「分」に安んじて、
その分を立派に生かすことによって藤吉郎は天下の太閤秀吉になった。
それ以外には立身出世の秘訣はない。
古人が言うには「成功の秘訣」は「運」「純」「根」
すなわち、運と賢ぶらない愚それの根気だといわれている。
この具現者が太閤秀吉だ。
戦後67年になる日本人には「運」「純」「根」が生じなくなっているようだ。
現代人は成功どころか「心ここにあらず」と仕事や人生の主体性はない。
平和な現代に必要なのは理想を高く、心を高め磨き、志を立てる主体を持つことだ。
そうすることで「運」「純」「根」も湧き出るに違いない。
世の中に役に立つ利他行一番で自分の能力と人徳を磨き、
「三方良し」の実現に向け邁進する誰にも負けない努力こそが成功への入り口だ。
みなさんは自分の命燃えてますか?