シャープが鴻海(ホンハイ)という台湾の企業の支援を受ける話で新聞紙上が騒がしい。
シャープの出身役員は四人だが全会一致で、ホンハイの支援を受け入れた。
ところがその後の資料で3,000億の負債が出る予想ということで、
もう一度仕切りなおし精査するとホンハイ側から通達があった。
資本主義社会では公開された株の取得者が権利を持つのが株式会社と言うことだ。
一般に公募して資金調達できる仕組みだから仕方ない。
逆に資金を持ったものが株を買い占めることも出来、
十数年前には村上ファンドのように「モノ言う株主」も出現した時期があった。
経済は生活に直結するので一番に考えるのも当然だが、
地理や歴史によって生活の習慣や儀式といった文化があると同時に、
創られても来てるのである。
世界がお花畑のように色とりどりの文化の花を咲かせているから実に楽しいが、
資本の論理が優先するからと言って、同じ花を咲かすことになりはしないか?、
すべて一色が正しい(利益を得るために)と言う経済優先主義は如何なものか?
もちろん、現場で議論されてる人は働く人も会社の将来も考えつくしたうえでの結論であろうが!
さて、安岡正篤さんは現代を生き抜く指針的言葉を五つ上げておられるので紹介する。
一、現代は大衆の時代である。然(しか)し我々は大衆に混じて自己を失うことの誤りと危険を知って、自ら修めることを念とする。
二、現代は組織の時代である。然し我々は組織の中のアトム(微分子)となる機しりぞ械化を斥(しりぞ)けて、個性と自由を護持する。
三、現代はインスタント時代である。然し我々は人生・教養の久成と熟達を期する。
四、現代はレジャー時代である。然し我々は不善に流れることを戒めて、発憤努力する。
五、現代は国際主義時代である。然し我々は外国に迎合する軽薄を恥として、祖国と民族の向上と品威を尊重する。
私は右翼でも左翼でもありません。
一国民として平和と繁栄を願い、
働くことで自らの自己形成を自問自答しているに過ぎない。
安岡さんの独立自尊の凛とした現状を生きる姿勢には共感だ。
だが、どの程度実行できてるかは、現状が証明してる。
誰にも負けない努力でもがき、置かれた場所で咲くしかない。
皆さんはシャープの救済劇どう感じますか?