信なくば立たず

投稿日:2015年9月25日 更新日:

政治家が論語の願淵第十二にある言葉を引用するのを聞いたことがある。
其の政治家が嘘をついていたら「信」は貫けるか?

また孔子は「仁」思いやり、相手の立場に立つ「恕」とも言うが、解いている。
このことを実行するのに道義を守り、礼(礼儀、礼節)を持って実行すると指し示してる。

子貢の皮肉った質問で、孔子先生に問うのである。

「子貢、政を問う。子曰く色を足し、兵を足し、民これを信にす。
子貢曰く、必ずやむを得ずして去らば、斯の三者に於いて何れをか先にせん。
曰く、兵を去らん。曰く必ずやむを得ずして去らば、斯の二者に於いていずれをか先にせん。
曰く、食を去らん。古より皆死あり、民、信なくば立たず。」

意味=子貢が政治の要諦について質問した。
孔子答えて言うには食料を豊かにし、兵(軍備)を充実し、民を信(道義)をもたせることだ。
子貢がさらに質問し、どうして已むを得ず捨てなければならないときに、
斯の三つのうちどれを先にすればいいですか?
孔子は言われた、「兵を捨てる」
子貢はさらにたずねた、どうしてもやむを得ず捨てなければならないときに、
斯の二者の中のどれを先にすればいいでしょうか?
先師が言わせた。「食を捨てよう」
昔から食の有無にかかわらず、人は皆死ぬものだ。
しかし、人に信がなくなると社会は成り立たない。

私はこれは政治だけでなく、事業経営も同じだと考えられると思っている。
事業経営では食とは生活の物質的安定を働いてる人に先ず第一ですることだ。
次に兵とは事業においては商品、サービスの他社には無い独自性を持つこと、
同時に時代の最高の品質でなければならない。(お客さんに対して要望にこたえる)
最後に、「信」道義をわきまえ礼節を重んじる「信」が共有されていなければ成り立たないのである。
経済は世の中が一万円が一万円の使い出があることを信じあっているから成り立つのである。
ベースは眼に見えない暗黙の「信用」を信じてる。
これを逆手に取るのが詐欺である。

一番大事なのは社会では「信」である。
ところが、この「信」を守る良心、あるいは道徳を私達はどこで学ぶのであろうか不思議に思う。
刑罰や、細かな民法や商法は国が大きくなり道義の後からできたものである。

近代法学では、自然法と法実証主義とが二つの対立軸になった。
自然法の立場は道徳や道義、礼節ある人に対する接し方があっての後、刑罰である。
法実証主義は道徳や礼節は二の次である。
文章化した法律に従うのである。
逆に法律化した文章に従う。

それ以外は束縛されない。
言い換えると交通信号さえ守っていれば安全と言う受身の人生観が生まれる。

人間の持ってる想像力と勇気ある行動で未来を切り開くことが無くなると同時に、
人間が工場の中で苦しく規則正しい管理され作られたスーパーに並ぶキュウリのようになることを感じる。
国家が大きく成長するということは道義の範囲を超えた法による質を問わないルールに従うのである。

今こそ古典である論語から学び人間の活き活きした解放的なビジネススタイルを、
再構築する時期がきていると思わざるを得ない。

一番大事なのは人間同士の「信」であると確信する。

皆さんは「信なくば立たず」如何に思われますか?

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