iPS細胞でノーベル賞の山中教授に思う

投稿日:2012年10月12日 更新日:

毎日が山中教授の名前が出ないニュースはないように、新聞の紙面も同じ状況だ。
学者としての謙虚さとユーモアのある人柄には驚いたが、
何よりも「公」に奉仕し、私心を表に出さない考え方だ。

1)「科学と技術」に心の底から苦悩されたと話されていたことが印象的だった。
  この研究は「神の領域」に入ったかもしれないので倫理観を以って、
  技術を発展させなければならないと自らを律しておられることだ。

2)「特許」を大学なり公的機関が取ることが重要だと話される。
  一般的には商売上の利益のために特許を私企業が確保するのが経済社会の常識だ。
  ところが先生は公的機関が持つことにより広く全世界が研究することで独占しないところ
  が良いという。
  もちろん、政府の資金援助でここまで漕ぎ付けられたことも事実だ。
  この技術が多くの国や世界で共有すれば、自然と行き過ぎた研究に抑止力が働く意味も
  ある。

3)テレビニュースで山中教授は具体的な研究員の名前を挙げて、
  仲間に感謝を伝えるとともに、自分が主となってるがみんなが研究をしてくれたお陰で
  できた。
  一般には、特に自然科学の研究者の世界ではトップの名前で論文が発表されるのが
  常識だ。
  私の恩師も研究室時代には研究成果を研究室長の教授の名で発表する事でもめ、
  研究室を追われたと聞いていたぐらい、慣例的に研究員が表には出てこないものだ。

研究の成果もすばらしいが日本人として同じ遺伝子を持ってることに「誇り」を感じるとともに、
「公」に対する考え方をしかり持っておられることに感動さえ覚えた。

昨今、生活保護の不正受給や、イジメ自殺での責任逃れの発言など、
権利ばかり主張する利己主義的言動が多く、
権利には「公」に役立つ義務を実行するというバランス感覚が必要のはずだが忘れられてる。

今から150年ほど遡れば、明治をつくりあげたすばらしい先人達や、
「武士道」の心を世界に発信した新渡戸稲造先生、
キリスト教に深く敬して「代表的日本人」を紹介した内村鑑三先生のような人がいた。

連日のニュースを聞いて、
今の日本にもすばらしい先人に匹敵する「潔い」武士の姿が思う浮かぶ山中教授いる。
私達の遺伝子の中にも「公」に役立つことを喜びとする心があることを再確信した次第だ。

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