写経というと般若心経だが違った。
大学の後輩で、昔は事業をしていたが17年ぐらい前に、
仏門に入った。
法華経をお題目の日蓮系だったが、
今は浄土真宗の寺を任されるようになった。
写経は浄土真宗・七高僧の一人、中国・善導大師の『菩薩超衆行』だ。
実に心乱れず一心に書かれたものだった。
礼状を出したら電話くれて意味を説明してくれた。
写経の最後の文字に『平等に観ぜよ』という語があり、
この語に尽きると言い切った。
この経に触れた時、身体が震えたと言う。
彼は解く「『思い』は過去『想』は未来『念』は今だ。
いま一心に集中すれば執着を離れられ相対を排除でき、
すべてが平等であるを見る」
「念」は悩みだが迷いではないので持たねばならないと言って電話を切った。
実におく深い教えだ。
善導大師は中国唐代〔613?~681年〕浄土教大成者で、法然上人が43歳の時、
善導大師の観無量寿経の解釈本『観経疏』(かんぎょうしょ)を読んで、
浄土宗を開山したといわれてる。(称名念仏)
凡人の私は相対的に分類して分別して『右』だ『左』だとどちらかに偏り、
迷いが生じるのがいつものことだ。
ところが「平等に観ぜよ」とは分別して相対化しないことだ。
彼に「この心境になれるか」と質問したら、
「千回写経してください」といわれ筆まで入ってました。
さすが。
『参りました』理屈じゃない行動することだ。
みなさんは写経されたことありますか?