「理性」には二つあり、「体得」とは礼儀作法ができていること。

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庶民的な家庭に生まれ、堅苦しい作法はあまりうるさく言われなかったように思う。
だから、人間に対して失礼な言動をしていることは間違いない。
なかなか自分の事は気づかないので、他人の反応を見て自分を直すことが多い。

現代はマルクスが資本論の分析に使った「唯物弁証法」と「史的唯物史観」が、現実の社会や人間の細胞を電子顕微鏡で解明するには論理的に説明がつくと考えられている。
しかし、それを真っ向から論破するのは「潜態論」を絶対科学と言い切る小田切瑞穂先生だ。

理性には二つあるというのである。
収斂理性と発散理性である。
収斂理性とは虫眼鏡のように一点に集中して物事を解明していく理性である。自分が主体的で利己的に観察する理性。
発散理性とは電熱器のように熱を外に放出する理性で物事と融和、相互浸透する。愛情という利他的な主体の理性。

最近の脳科学では視床下部で感覚、感性情報を受けて、セロトニンが分泌され感情を生み出す、そこから脳がノルアドレナリンを出して外界を集中して感じ取り、次の段階でドーパミンが出て達成感を味わうようになるのである。
これが一連の作業で脳から命令され身体全体が動くことになるのである。
反射的に動くには理性で考えたことが反応として自然に行動できることだ。
それも二つのうちどちらの理性で反応するかと言えば収斂理性で利己的な反応が普通だ。
言い換えると人間は損得、好き嫌いで自己の身を守ることを一番に考えるようにできている。

ところが人間が人間らしくなるのは発散理性を体得することである。
これは道徳観、倫理観という教育がされなければできない。
具体的には子供の躾とか柔道や剣道、茶道、華道で礼儀作法を学ぶ。
日本では義務教育というのがあり、集団でのマナーや学び方を学校で教えてくれる。
さらに強化するにはピアノや書道、算盤などの塾があり身につけていくのである。

恋愛も最初は利己心からであるが愛情が深くなれば利他的に変化するのである。
「愛」は孔子の言う「仁」であり、マナーは「礼」である。
さらに人間に対する尊敬の念を、葬送儀礼をおこなうことで規範を作っていくのが2500年前の諸子百家時代の孔子の教えだ。

だから、何事においても頭で理解しているのは素晴らしいが、入り口を知ったに過ぎない。
何が起こっても「発散理性」の「愛情」が行動に出るには何百回と現実の中で体得しなければ反応としてでない。
仕事や人生の面白いところはここにある。
「早く失敗して改善しろ」と言ったのはアマゾンのベゾスである。
人間は失敗を通じて正しさを覚えるのである。
必要なのは「恥ずかしい」と思わないことと「勇気と情熱」で現実に飛び込むことだ。

私の友人に志野流の香道の免許皆伝の中造君がいる。彼と食事をする機会がありホテルで食事をして会話を楽しんでいた。
背筋を伸ばし、箸の上げ下ろしは左手において、右手で箸をつかんで食事し、箸をおくときはその逆の動作をして箸を休める。
実に美しい所作だ。決してわざとらしくではなく、身についた所作だ。
日々の仕事・人生の中で毎日練習できるのは楽しいが、意識しないと自分さえよければ、というだらしない行動になるのが凡人の私である。
作法を学ぶのに若い時はスポーツで柔道や空手、陸上競技をやっていましたが、
30代からはお寺の説法を35年毎月説法を聞いて、
最近は、茶道は10数年、5年ほど謡を学び、今書道を5年ほどやっている。
バイオリン2年ほどやったが続かなかった。恥ずかしい限りだがこれからも挑戦する。

皆さんはどんな風に礼儀作法を体得されていますか?

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