経営で大切なのは理念だ。
京セラの稲盛和夫さんは、
経営の根幹に『人間として何が正しいか』と言う倫理観に基づき、
それを判断の基準にされたとおっしゃる。
なぜそう思われたかというと、現実の社会は不正が平然と行われていたり、
利己的で勝手な行動をとる人がいたり、決して理想ではないからだ。
経営に真正面から向き合い人間として普遍的に正しいことを追求し、
理想を追っかけ続けようと決められたそうだ。
私の事業の発願は小田切先生の「東方学術院」の支援をする産業企画グループとして始めたので、
お金儲けが目的ではなかった。
むしろ、昭和維新と夢みたいなことを考え、西洋文明の合理性に偏った発展でなく、
東方の叡智を学び根本的な文明維新の理想を追っかけるというのが趣旨だった。
〔現実は根拠もない空想的なものだった〕
先生の弟子が全国に150人ぐらいいて、みんな理想に燃えていたのであった。
しかし、現実は経営をやらねば生活できない。
この二足の草鞋が、どうにかひとつの草鞋にならないと精神が分裂してしまう。
そこで、会社は公器ときめ、公私混同はしないという姿勢を貫き、
すべて他人で経営することを決め合議制で運営する事にした。
今は亡き兄が「副社長で入社させてくれ」というのも断った。
後日呼び出され、お前には親兄弟や家族の愛がないのかと思いっきり殴られた。
また、顧問弁護士から商法に則り役員会を開催するようにいわれ、
毎月一回〔現在は二回〕行いオープンな経営を志した。
私も稲盛さんのように徹底できたかと言えば、
実績が証明するように、この成績だ。
自分に厳しさが足りないのは事実だ。〔反省あるのみ、すべて自己責任だ〕
経営のど素人だったが、いろんな会合で学んだり経営者に会って話しを聞くうちに、
会社には『理念』がいることになり10年近くたって現在の理念を明文化した。
〔その後修正を加えてる〕
もちろん会社はみんなの「生活の糧」も「生きがい」も得る所だし、
お客さんにとっては石材の技で商品・サービスの最高なモノを得る場でもある。
国にとっては納税の義務もある。
だから自立した大人として自分で幸福創造する『幸福創造カンパニー』と言う理想をかざし、
日夜ど真剣に仕事に取り組む暑き情熱の集団を目指しコツコツ積み重ねる努力をする。
ところが、人間は保護本能があるので、行動すると無意識に利己心が一番になる。
利己心は大事だが、これを二番にして行動の原動力にすることを有意注意することだ。
一番はお役だちであり利他行だ。
この使命感をもって働くから「生きがい」も生まれてくる。
近江商人の『三方良し』の理想をとことん追求する実践がいる。
『理念』を実現するには『熱く燃える人間』が第一条件で、
具体的に現実化させるには『行動力、実践力』で証明する以外ないのである。
私たち同志の前には道はありません。
使命感を持って、ど真剣に仕事に向き合う中で道が出来て行くと確信する次第である。
みなさんと共に『幸福創造』の理念を具体化してみませんか!