稲盛和夫箴言集より

投稿日:2012年7月5日 更新日:

稲盛和夫箴言集より
◎『才を徳で制御する』
人の上に立つ者には才覚より人格が問われる。
人並みはずれた才覚の持ち主であればあるほど、
その才能に溺れないように、つまり、
余人にはない力が誤った方向へ使われないように、コントロールするものが必要になる。
それが徳であり、人格だ。

このように語られるには、才能のあるすばらしい人が、
ブレーキがかからず身を滅ぼしていった体験があるように察する。

◎『愚直に、真面目に、地道に、誠実に』働く
ひた向きに自分の仕事に打ち込み、精魂込めて、倦まずたゆまず努力を積み重ねいく。
それがそのまま人格錬磨のために『修行』となって、
私たちの心を磨き、人間を成長させる。
そして、そのように「心を高める」ことを通じてこそ、人生を深く値打ちのあるものにする。

人間には誰しも二つの条件を満たす事が必要だ。
一番は『意味』だ。
仕事・人生を何の意味があるのか自問自答する。
1)『生活をする』とにかく食べれる事、雨露をしのぐ住むところに衣類だ。」

2)『使命感』を果たす事で自己の存在を感じ『生きがい』を持つ仕事・人生になる。

聖書の中に『サターンに荒野を40日断食され、空腹だた時に』
サターンは『もしお前が神のこならばこの石をパンになれと命じろ』といわれる。
イエスキリストは即座に『人はパンのみに生きるにあらず』と肉欲に勝つのである。

また、仏教では『衣食の中に道心無し、道心の中に衣食あり』といって、
道を求める心が合って自分が自ら働いてこそ衣食がついてくるというのである。

洋の東西を問わず働く「意味」が一番で「生活」を考えるのは二番だ。
現代の自閉症やうつ病の人たちは生活は勝手にできると思って、
自分のなすべき使命や志が見つからず、
社会と関わることを拒否し仕事に打ち込めなく、
精神の錬磨をしないために人格が磨かれず心が高まらないと察する。

さて二番は目標だ。
具体的に目標を定めることで現実化し行動と智慧が出る。
私は仕事・人生をいつもイチロー選手にたとえる。
彼こそ野球に打ち込んだ修行者のようだ。
仕事も人生も10打席真剣勝負でたたなければ結果はでない。
しかし打率は4割近くまでいったが3割だ。
一打席、一打席の真剣勝負の結果7打席は結果が得れないのだ。
われわれ凡人は1割の打率でも良いぐらいだ。
しかし、100%の打率にならないからこそ仕事・人生に挑戦する意味が出てくるのだ。

はっきり10打席に立つという目標を立てないかぎり自分のもってる能力や頭脳は成長しない。
「行動」が思考したことの証明手段である。
実行力のない人はテレビの解説者のように評論するだけの傍観者だ。
自分の仕事・人生の主役は自分だ。
自分で行動する中に真実が浮んでくるのだ。
禅ではこの主体を『随所に主なればいたるところ真なり』とことん自分になりきれと解く。
この言葉は恩師小田切瑞穂から何度となく聴いた言葉だ。
「自分の責任で自分で行動しろ」お役だち、利他行と言う意味を持って、
それでない限り課題は解決しないし創造されない。

みなさんは稲盛さんの言葉どう感じますか?

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