奪い合いから与え合い

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奪い合いから与え合い
田植えが終わり梅雨時期になったら思いだすのは二宮尊徳だ。
尊徳翁は苗代で育った苗が全部使われず畦にほかしてあったのを見て、
その苗を土手の端や荒地を開墾して植えた。

あちこちに植えたのでしょう。
秋の収穫時期には一表の米となった。
これを天から恵みと考え報恩といって、
みんなに荒地の開墾を進め多くの村を飢饉から救い、
江戸時代の藩の財政を立て直した人だ。(上杉藩をはじめ)

『分度・勤労・推譲』を大切に人間は分相応がよし、
勤勉に働くがよし、そして他人に譲ることが大事と与えることが発展することを証明した。
荒地を開墾する人には無金利でお金を先に与えたのだ。
まさに相互扶助の精神だ。

競争の原理が発展だとするのが今の社会だ。
無意識で考えると利己心からの奪い合うことを正当化する社会になってしまう。
悪智慧の働く利己主義者は必ず独占しようと人間の浅智慧で企む。
ITバブル時代には『時価株を高める』(架空の利益)とライブドアの堀江貴文氏や、
物言う株主として村上ファンドの村上世彰氏などは利己心の競争をしたが刑務所にはいり、
第一線からは没落した。

競争とは必死に生き与える利他行を意味するのだ。
決して小賢しく悪知恵出して楽することではない。
自分の仕事に誇りを持ってコツコツ凡事徹底し誰にも負けない努力をすることだ。
その努力のベクトル(方向)は与え合う利他行である。
言い換えると他人や社会、自然に役に立つ行動をすることなのだ。

江戸時代の佐藤一斉は『言志録』第百六条に、
『自らを欺かず、これ天に事ふる(つかうる)と謂う』

人間は天の入れ物と言うのが佐藤一斉の考えであって、
人間は他人に示すために生きるのでなく、
天命を知り使命に目覚め運命を切り開くのだと教える。

これは理想論で現実はそうはいかないと反論があろうが、
人間は神さなでも仏様でもないので、
こんなモノサシを自分の胸に刻み日々を反省することが大事と念ずる次第だ。

先日弊社の30過ぎの女性のサブリーダーが部下のコメントに、
『生きる意味があるから生きてるのではない、
必死に生きる中に生きる意味と目標が生まれてくる』

みなさんは奪い合い与え合い、どちらの競争してますか?

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