「菜根譚」に学ぶ

投稿日:2021年2月6日 更新日:

コロナウイルスで感染拡大防止と経済を回すということの矛盾の解決を、世界中が国家の威信にかけて取り組んでいるし、個々人もまた日常の平凡な生活が一変して、戸惑いや不安があるのを乗り越えようと自粛協力されているのが実情だ。

もちろん、飲食業はじめホテルや観光業をはじめ車産業も年間生産台数何十万台の生産縮小を余儀なくされている。
こんな時こそ人間として成長するときではないかと、逆境ではあるが喜びでもある。
100年前にもスペイン風邪が流行し日本では約30数万人が亡くなっている。
当時の写真にはマスク姿の人が写っている。

個々人が何か不都合なことをしたのではなく、人類全体が災難に遭っているのだから気持ちはみんな一緒だ。
では、この現実を受け入れて知恵絞って考え行動するしかないと覚悟するしかない。

中国、明の時代の「菜根譚」(洪自誠)が400年前に書いた処世術の本がある。
これは儒教、道教、仏教の三学が入った実に素晴らしく具体的な対処の考えを教えてくれるのだ。
儒教は理想主義的な現実主義で非常に誠実に堅苦しいほど「仁」と「礼」を守る教えだが、其ればかりでは厳しすぎて人が近寄らない、春のような温かい人柄もいるというのである。
ただこれだけでは、悩める人の苦しみから解放するためには仏教を活用している。
また道教は不老長寿、現世利益を解く民衆の救いとなる教えであるところが現実的だ。

「逆境のなかに居れば、周身みな鍼砭薬石(しんぺいやくせき)、節を砥ぎ行いを礪(みが)きて、而も覚らず。
 順境の内に処れば、満前尽く兵刃戈矛(へいじんかぼう)、膏(あぶら)を銷(とか)し骨を靡(び)して、而も知らず」
意味=逆境にある時は、身の回りのものすべてが良薬となり,節操も行動も、知   らぬ間に磨かれていく。順境にある時には、目の前のものすべてが凶器となり、体中骨抜きにされても、まだ気づかない。

今まさに世界中で国に助けを求めている人たちがいることも事実だ。
「後漢書」の中に「疾風いに勁草を知る」という句がある。

意味=風のない時には弱い草も強い草もちゃんと立っているし、見分けがつかない。ところが疾風が吹き荒れると弱い草は地面に付してしまうのである。だからこそ強い人間は逆境の時にこそ真価を発揮する。

人生は楽しく生きることが一番の幸せだ。だが世の中に楽しいことがあるのではなく、どんなことでも楽しくするように知恵出して行動して道を切り開くのが面白いのである。

小林一三の言葉を思い出したので記しておくことにする。
阪急電鉄を宝塚まで引いて、梅田には百貨店を置いて終点の宝塚には歌劇(レビュー)を造った人で、松岡修造のひい爺さんだ。
歌劇団の女性も適齢期になると結婚するので退団するんだが、必ず良人(亭主)の選び方を教えたそうだ。

「良人(亭主)を選ぶなら、自分の職業を楽しんで、邪念がなく、朗らかに働く青年を選びなさい」

意味=相手の男は仕事自体が好きなのか、成功したい出世したいからやむなく仕事をしているのか、そこを見ろと言ったのだそうですね。
出世や成功を目的に働く人は不平が多くなる。
仕事のつらさや、自分の評価が低いとか自分人材育ては嫌だとかとなる。
仕事が好きで夢中になる人を選べ、しかし、それだけでは人間生活が狭くなるからいけない、趣味の広い人がいいね。

古今東西歴史的な時代が変われども人間の本質を見抜いている実に素晴らしい処世の本質を極めた人が言うことは共感する。

皆さんは菜根譚の処世の深さ、いかが思われますか?

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