事業を始めたのは仕事を通じて六波羅蜜の「布施忍辱」の実践をやることだった。
恩師 小田切瑞穂先生の薫陶を受け、智慧精進は学者を志す人、
持戒禅定は軍人とか警察官で国民を守る人であると常々おっしゃっていた。持戒や知恵は自分ひとりで目標立ててできるが、布施は相手がいる。
学者や軍人も仕事だが、
モノやサービスを売買する仕事には明確な相手が必要だ。
仕事ではお金を手段として使うが決して目的になってはいけない。
あくまでも相手(お客さん)を納得させ、満足させ役に立つ事が第一義だ。
役に立つためには時代の流れをよく観察して利他行を志す事であり、
役に立つ技能やサービス、情報を自ら高め幅広く習得しなければならない。
ところが、自分にとって他人を喜ばせる仕事をすることは良いのだが、
自分にとっては何を得れるのかという課題が残る。
私たちのような普通の人間は「悟る」ことが目的ではない。
自分の成果の自利行の意味が必要になってくる。
そこで考え抜いてたどり着いたのが、自利行は「幸福を創造する」である。
最初は「幸福追求カンパニー」と言って自分の外にあるものを求め追求すると考えたが、それでは次から次へと欲しがり欲望を増殖するだけであると気付いた。
さて、幸福創造カンパニーの自利は二つある。
1、他者のために役立つ技能を磨き世の中の時流を読み、
新しいものやサービスを産み出すことで、
自らの技能を高まり世の中を読む世界観ができる。
2、自分の内なる「心を高める」ことである。
心は相手によって動き反応するのが普通だ。
一意専心し、こつこつ努力するふらつかない心を創ることができる。
もう一つの内なる心は「足るを知る」心である。
今が幸せと感じる心を創り、自然を敬い自分を取り巻く環境や人々に
感謝し、驕らず反省し謙虚になる心を創る。
幸福創造カンパニーの意味は利他行し足るを知る心を創くり続ければ結果今よりも、より良い幸福が創造できるということになる。
今が不幸せだから幸福でありたいと願う相対的な考えでなく、
今も幸福だが、もっと幸福を創造し続けるという主体的な覚悟を意味する。
この根本理念を実行する判断、決断の基準に「三方よし」「もったいないの心」「利他行」が実践されてるか日々反省することで自らの心を高めるのである。
人間は愚かで怠け者で欲張りである不完全な存在だからこそ、
日々の誰にも負けない努力で自らを磨き上げ成長する喜びを味わうのである。
皆さんは今幸福ですか不幸ですか?