人は幼児性を自覚をする頃になると、大人への関門をくぐるのである。
私は小さい頃から「僕」と呼ばれていたが、この呼び名が中学生ぐらいになって恥ずかしく思うようになった。
何か背伸びして、大人扱いしてほしい時期がやってきたのだ。
大人として自立するには、第一に「甘え」をなくすことだ。
つまり、他人に依存している自分を自覚するのだ。
具体的に社会人の証は経済的な自立で、自分で生活費を稼ぐことだ。
他人依存の人は、自分には協調性があると思い込んでいる人も多い。
第二は「自惚れ」をなくすこと。目立ちたがることが好きな人柄だ。
第三は「わがまま」をなくすことで、わがままさが自分の信念だと勘違いしている人も多い。
幼児の特徴は以下の3点が挙げられる。
1.現状維持を好む
2.優劣を決めたがる
3.他者に正解を求める
そして、大人の特徴は以下の3点だ。
1.変化することを好む
2.競争に興味がない
3.自分で正解をつくる
現実にぶつかって、体験して、少しずつ大人になっていくが、この三つの幼児性に慣れ親しんでいると、脱却する体験には精神的な苦痛が伴うのも事実だ。
イエローハットの鍵山秀三郎さんは幼児性を取り去るには「掃除」が一番だと言う。
最近話題になっているメジャーリーガーの大谷翔平選手も、花巻東高校時代の恩師である佐々木監督にゴミが落ちているのを見て、「あれは運が落ちている。だから、ゴミを拾いなさい」と言われたそうで、彼はいつでもどこでも実行していて、大リーガーで人柄を褒められている。
より具体的には鍵山秀三郎さんは「トイレ掃除」をすることで、人間力が養われ大人になるとおっしゃる。
人間力を養うには二つの徳を磨くことになる。
陽徳=表情や眼差し、話し方、聞き方、身だしなみと相手にも見える形をつくること。
陰徳=目に見える行動はいいのですが、その心が「見下している心」「自分をよく見せたい」「相手に嫌われたくない」「感謝されて当然」と見返りを求める心ではなく、真心こめて行動する心を言う。
形と心が整って初めて人間力が出来る訳だ。
これは、簡単には身につかず、一生かけて学び取るテーマであると自覚するところから大人への道が開ける。
皆さんはいつ頃、大人になる関門乗り越えられましたか?