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『呻吟語(しんぎんご)』に学ぶ

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明末の哲学者、呂新吾(りょしんご)が書いたのが『呻吟語』である。
宇宙の根本は「気」であると安岡先生が言っているが、「気」には「客気」と「元気」の二つがある。

『呻吟語』の中に「気は盛んになるを忌み、心は満つるを忌む、才は露はるるを忌む」という言葉がある。
意味は「気には二つあって、「客気」とは勇み立とうとする意気の事でこれは受け入れがたい「氣」の事で、「元気」とは宇宙生成発展のエネルギーが人間に体現されたものです。(これが本物の気)   毎日太陽が東から昇り、西に入る。その宇宙運航の働きが人間に現れたものを元気という。」
「才」とは能力の事で、これも外に表さないで、隠されている方が奥ゆかしいものだということです。
さて、「心は満つるを忌む」とは、要するに傲慢になっては受け入れがたいということですね。

もう一つ「虚を以て心を養ひ、徳を以て身を養ひ、善を以て人を養ひ、仁を以て天下万物を養ふ。養ひの義は大なるかな」という言葉もある。
意味は「心は謙虚で無心であるのが良いという。人を生かすのが善であり、人を生かさないのが悪ということであり、仁は恕、すなわち思いやり。人を生かすのは慈しみ思いやること。聖人の道は人情なり(詞章篇)に書かれている。我々はあなたこなたの人のお世話になって生かされているので、ご縁のある人には思いやりと慈しみをもって接するのが大切だ。」ということです。

大塩平八郎(儒学者で元与力。1837年に乱を起こした人物。)に大きく影響を与えたことはよく知られている。
元気を保つのは志が高く、信念を持つことであるが、勇んで客気になってはならない。
時を待つ、機が熟すという慈しみのある元気を養うことだ。

みなさんは元気の気養ってますか?

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