成功者や天才の共通項を調べたら、一万時間毎日続けていたというのである。
これを提唱したのはマルコム・グウラドウエルである。
仮に毎日2時間するとすれば、5000日(約13年と6ヶ月)
毎日5時間するとすれば、2000日(約5年6ヶ月)
毎日8時間するとすれば、1250日(約3年と4ヶ月)
私は毎日社員の日報を見るようになって10年は経ちます。
一人ずつにコメントするのですが、2時間半はかかります。
文通してるのと同じなだけではなく、社内で顔も合わせるので、
その人の人柄や、くせも理解できるようになります。
何よりも具体的な仕事の内容や感想が書かれているので、
行動のあり方や物の感じ方まで感じる。
10年近くやり続けて特に感じるのは
どんな人も必ず成長して進化していくことだ。
それが時間の経過とともに眼に浮かぶぐらい敏感に感じる。
(元の人それぞれの性質はあるが努力によって進化する)
最初は慣れないから愚痴もでるし、面倒くさくなり、
途中下車したくなった。
コメントを書くに当たって、もう一つ決めたことは、
恩師小田切瑞穂先生(理論物理学者)の言葉でした。
「真理を探究する人間は365日休みはない」
これを聞いた時は衝撃を受けました。
何故なら、一週間に一日休みに慣れていて、
そんな習慣が身体についていなかったので辛かったですが、
毎日見るには365日休みなくを実践した。
(出張中は二日も三日も溜まる。正月休みは休む)
(※注)現在はスマホからできるので出張先からでも書けるようになった。
毎日見てると、マラソンと一緒で、20キロぐらい走ると「ランナーハイ」といって、快感ホルモンのβーエンドルフィンがでてくるんですね。
(コメント書き始めて2~3年過ぎたころでしょうかね)
義務感で自分を束縛して苦痛を感じていたが、途中から快感に変化し楽しくなるんですね。
この日報を見ることを始めたのは、もともと紙で書かれていた日報を、ペーパーレスにしようと私が言い出したこともあって、部下に任せて放ったらかしにするのは無責任すぎると感じた。
一日汗かいて行動して報告を書いてくれてる人は時間を使ってるのだから、
まじめにコメントするのが誠実な対応だと考えた。
自分の時間が束縛されるようで2~3年は本当に辛かった。
習慣は「第二の天性」といわれるように、
朝の歯磨きと同じように習慣化することだと気付かされた。
どんなことでも初めの一定期間は束縛感や苦痛間を感じるのが普通だ。
若いときには解らなかったが、一つの事に集中すると他の事ができないと思い込んでいた。
でも、そうではない。
「一意専心」すれば、より深く広く、関連的なことへと関心も広がり興味も湧いてくる。
木で言えば、太い幹に栄養が行かないと枝は茂れないのと同じだ。
時々、下草の雑草に栄養(興味)を奪われないように刈って、
必要のない枝は切らないと、本体の幹の栄養まで食ってしまう。
木を育てるのは「下刈り十年、枝打ち十年」といわれる。
人間も同様、成長願望を持ち続ける人間を育てるには「下刈り、枝打ち」がいる。
一日2時間でも夢中になって集中できる事を一万時間できたら「プロ」になる。
ピアノやバイオリンを弾く人の練習時間は半端ではない。
私たちは芸術家ではないので、仕事を楽しむ「一万時間の法則」を突破した時、
仕事の「プロ」になれ、イチローのようになる事間違いなしですね。
稲盛さんは「やはり苦労とか災難というのは、
人間を作ってくれるのではないかと思う」と語られる。
一万時間の法則を何度も越えた人の言葉でしょうね。
皆さんも実は天才で成功者ではないでしょうか?