もう30年近くになるが、盆供養を薬師寺に行って般若心経を何十巻あげる。
今年は20巻ほどだった。
その後安田暎殷長老の法話がある。
いつもは仏教の話しだが、今日はギリシャ神話の話しからはじまった。
「オリンポスの山に神々が会議を開き「幸せの秘訣」をどこに隠せば、
人間がそれを発見したときに、最も感謝するか話し合った」
「高い山の上がいい」
「地中深くに隠した方がいい」
「深い海のそこに隠すべきだ」
などの意見がでた。
ある神が、「人間の心の奥に隠すのが一番いい」ということになった。
この「幸せの秘訣」は仏教では「仏性」と言うと仏教の法話らしくなり、
「一切衆生悉有仏性」(命あるものすべて仏性がある)と表現する。
仏性に目覚めれば、苦しみ悩み迷いから開放されるというのである。
言いかえると「幸せの秘訣」である。
だが隠し場所が心の奥だから、引き出すのにひと工夫がいる。
奥にある素直な心、清い心にかぶさってる自分さえよければという利己心を取り払う努力がいるのである。
明治の自由民権運動はルソーのフランス啓蒙思想を受け継ぎ、植木枝盛、中江兆民が活躍し、天賦人権説「人間は生まれながらにして自由平等で幸福を求める権利がある」といって、
明治の薩長の藩閥政治に批判して立憲政治をうちたてたと言う歴史がある。
現代の憲法は13条にあるが「平等」が抜けている。
これはアメリカ独立宣言の天賦不可侵の権利として起草されたものをベースにしているからだ。
最近、やっと心の奥にある「幸せの秘訣」に触ったような気がする。
幸せはお金の額でもなく、賢い事でも、強い事でもない。
自分の心が決める事で、「今」が幸せと思う絶対的な価値だ。
誰かと比べる相対的な価値ではないことだけは確かだ。
心が言葉になり、言葉が行動になる。
行動は心から出発する。
「感謝」の念が沸き起こってくる。
オリンポスの神々が考えた場所に気付けば!
皆さんは「感謝」の年100%でしょうか?