二宮尊徳(1786~1856年)は小田原藩を再興し荒廃した桜町を復興させ、
600ヶ村を蘇らせたと史実にはある。
飢饉に苦しみ荒廃して怠けていた村人に「土の中に徳がある、人の中に徳がある」と、
勤勉な働き者になって、自分も富を得る結果を作り出したのである。
善悪貧富盛衰存亡はみな同じだ。
「富道をおこなえば富、貧道をおこなえば貧する」ただそれだけだという。
自分の中に富を見出し、善を見出し行動すれば必ず因果応報になって結果がでるというのだ。
私たちは自分の眼で自分がいる環境を自分で善だ悪だとレッテル貼って、
悪をなくせばすべて善になると考え、自分異とって都合の悪い悪が起こることを嫌い、
悪が起こったら、その悪を退治しようと悪を見つめて生きているのが一般的だ。
結果は次から次へと悪が起こってきて、人生を溌溂と生きる勇気まで失っていくのである。
それはよりよく生きたいという執着心から考えるからだ。
言い換えると悪いこといやな事から逃げたいと考え生きることだ。
尊徳の発想は全く逆だ。
「土にとって善い事しよう、人にとって善い事しよう」と働きかける事だ。
「善因善果」の通りになるというのだ。
まったく理にかなった話しだ。
われわれ凡夫は自分の欲が先に立って発想し行動する。
だから、優しくされるといい人だと勘違いして騙され、
めんどくさいことや、困難なことを嫌って、優しく楽な事から行動しようとするのだ。
結果はそれなりだ。
尊徳に学び、「勤勉、推譲、倹約」を守り、生かされてる命に感謝して、
善行にこつこつ邁進する事だ。
皆さんは二宮尊徳の報恩の考え如何思われますか?