孔子の言いたかった事

投稿日:2017年1月11日 更新日:

孔子の言いたかったことは論語の堯曰(ぎょうえつ)第二十に書かれていると察する。

堯帝が舜帝に天の命が下ったというときに、どんな政治をするかを説いている。
論語に「允(まこと)にその中を執(と)れ」
意味=よく中道を踏んで政をする事
舜帝は夏の禹帝に同じことを命じたとも書かれている。

民が貧困になるれば天は恵みを与えない、
それはすべて帝に責任があると言い切っている。

そして帝として五美、四悪をおこなう事を記し最後に、
「孔子曰く、命を知らざれば、以って君子たることなきなり。
禮を知らざれば、以って立つこと無きなり。
言を知らざれば、以って人を知ること無きなり。」

上記の言葉が論語の締めくくりである。

東洋人は理想に人物を過去に求め、西洋人は末来に求めるという。
洋の東西を問わず、歴史に学ぶ事が末来をよりよくする一助であることは確かだ。

孔子の言いたかったのは右でもなく左でもなく中心を見つめて、
現実を明らかにして、いつも良心を基準にして判断するとらわれない心を養うことだ。

それには学び続ける事と祭礼を大事にして、
礼節ある行動が思いやる心「仁」を養い王道の政ができると考えた。

20世紀は戦争と国家運営のイデオロギーが右だ左だと揺れ動く激動の時代であった。
1917年にロシアで革命が起こり約70年近くでソ連は崩壊し東西冷戦は終わった。

今、世界中で始まってる価値観の対立は民主主義という名のポピュリズムである。
それは理想的な社会構造の定義の論争でなく、
理想的な人間像を政治家にも経済人にも求める運動である。
結果として現代人は人間としてお金がある地位が高いといった外面をよしとするのでなく、
自分の人間としての内面の充実を得られる社会を求めているともいえる。

アインシュタインは日本人の持ってる中道の文化こそが、
21世紀をリードするだろうと予測した。
それは禅的な無分別知に起因する二元論を離れた叡智をを知ったからに違いない。
論語を通して先人が養ってきた日本人観を未来に伝えるのが今を生きるわれわれの使命である。

皆さんは孔子の言いたかったこと如何に考えられますか?

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