大阪石材社長ブログ

「今日の言葉」~LINEで時々論語のプレゼント~

投稿日:

40年近くお付き合いのある人が息子さんに会社を譲って中国史の研究をなさっていたのだが、最近胆嚢炎で入院されたと知らせがあった。
その方から今日LINEで論語の子罕第九の文が送られてきた。

「子曰く、歳寒くして、然る後に松柏の彫(しぼ)むに後(おく)るるを知るなり。」
「子曰く、知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず。」

最初の文の意味は「寒さがはなはだ厳しくなっても、松や柏(ヒノキの一種)が(他の植物の葉が枯れ落ちるなかで)枯れないで残ることが分かる。」というものだが、孔子先生は人は苦しみにぶつかって初めて真価が解ると言いたいのだ。
もう一つの文の意味は「知者は物事の道理をわきまえているので、迷わない。仁者は私欲を捨てて天理のままに生きようとするので、心に悩みがない。勇者は意志が強いので、何物も恐れない。」と三人の人物を登場させ解説した文章である。
この文章は、孔子が子路を「詩経にある『有るをねたみて心やぶれず、無きを恥じらい心惑わず、よきかなやよきかなや!』という一文のように貧富に惑わされない人物だ」と褒めたが、子路のすぐ調子に乗る性格を知っていて、孔子が続けて言った言葉である。
孔子が子路という人物をよく見抜いた上での諫言の言葉だ。
「子路よ、調子に乗るな。まだまだ天狗になるなよ。もっと磨け。」と、こう言っているんであろう。

病院のベッドの中で胆嚢炎の手術を迎えて、心境を「無」にされているんだなーと察する。
素直に100%事実を受け入れ覚悟が出来て、不安や恐怖という妄想をせず。
人生には上り坂、下り坂、まさかもある。

現実にかえり、コロナ禍で大変な状況にある企業や個人がほとんどだが、いかに現実を受け入れ対応策を産み出して乗り越えるかには、自分の中の知者と仁者と勇者を目覚めさせる以外にないだろう。
あとは自ら行動に専念して事態を良くする方向に解決することが生きる喜びになる。

みなさんは突然病になったら自分をどう励まされますか?

-
-