大阪石材社長ブログ

「21世紀は宗教の時代」

投稿日:2022年10月17日 更新日:

戦後の貧しい時代では宗教の役割は大変重要で、苦しい生活の中の心の拠り所として機能していた。
創価学会なんかは折伏(しゃくぶく)と言って、毎晩家に来られていたし、天理教も「匂いがけ、お助け」と言って陽気暮らしを進めていた。

ところが、経済成長につれて国家がヨーロッパの福祉国家を理想とし、生活保護をはじめ医療費の負担を軽くしたり、養護施設の充実させ、身障者にも手厚くし、現代は少子化なので対策として出産する世帯一律に多額の現金を給付して家計に負担のないようにすると同時に女性支援に乗り出している。
また、コンビニの賞味期限間近の弁当を配ってくれたりするボランティアがいるので食べるのに困ることはないし、「いのちの電話」などがあって、心の孤独感なくしたりや安心感を得たい時は電話で相談できる。

宗教の必要を感じない世の中になってきているのは事実だ。
宗教の側では逆に信者さんの出入りが減り自立した運営をするため、統一原理教会のように強制的な喜捨を要求するカルト集団になっている宗教もある。
グローバルな今世紀は伝統的な主教を学ぶと同時に世界の文化・宗教を学ぶことが自己形成に必要だ。

そこで、最近感心したのは著作家山口周さんが著書「ニュータイプの時代」の中で紹介された格安航空会社「ピーチ・アビエーション」の元CEO井上さんの『安いだけのエアーラインを「戦争をなくす事業」へ』という意気込みだ。
若い時はお金もないので、格安で世界中の文化・宗教を学んで平和な世の中をつくってほしいという願いだ。そのために理念の補足には「1円にこだわろう」とコスト意識が徹底されている。航空マーケットは大きいからできることではあるし、許可制だ。
言い換えると、日本の将来のためには若者の人材を育てる広い視野と思考力がいるということだ。

宗教は教えの大本と書くからこそ人間にとって必要だが、曹洞宗の禅僧南直哉さんは「信じても頼ってはダメ」と断言する。
その理由として以下のように語っている。
「政治と宗教の本質は近い。いずれも精神的にも物理的にも暴力的な側面を持っている。政治は人々の暴力的な情動を管理し(法律)宗教も同じように教えや価値観を信じさせようとする。理想とする社会をつくろうとする志向が強まると宗教は政治的な動きを始める。過去には暴力を用いた歴史もある。潜在的には相互依存しやすいからだ。」
「宗教は仏事を解決するものだととらえない方がいいと、宗教は杖になってもおんぶはしてくれないものだ。」
「教えを丸呑みするのは楽と思ってはいけない。問題の解をすべて相手にまかせるのは仏教ではない。仏教もまた諸行無常だ。」
「苦しみは病気と一緒だからかかりつけの宗教者を探すことを進める。生きる意味や価値を示唆するとき宗教は重要な役をする。」

みなさんは何か宗教を学ばれていますか?

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