一芸に秀でる

投稿日:2016年3月4日 更新日:

恩師小田切先生が70代になっても、
全国を飛び回って150人の東方学術院(自ら主催)の仲間に講義をされていた。
毎日の日課は5時に起き寒風摩擦、水浴びを一日も欠かされなかったと奥さんから聞いた。

哲学者のカントも時計のような正確さで時刻を決め散歩をし、
周りの人は時刻表のように使っていたとある本に書いてあった。
一芸に秀でる人の特徴ではある。

愚問と知りつつ恩師にその生活ぶりについて聞いた。
「先生は日曜日はないのですか?」
恩師は即答した。
「真理を探究するのに休みはない」であった。

教育学者の森信三さんは経営者が精神的な支柱とし学ばれている人物であるが、
若いときに、『休息は睡眠意外には不要』と言う言葉に出会って自ら鼓舞したと語られる。

また、経営の神様と崇められる松下幸之助さんは、
『仕事が成功するかしないかは第二のことだ。
要は仕事に没入することである。
一心不乱になることである。
そして後生大事にこの仕事に打ち込むことである。
そこからものが生まれずして、いったいどこから生まれよう。』

安岡正篤先生は『但借身命、不惜身命』といわれる。

但借身命=本当に自分の身命(からだといのち)がいとおしく愛するなら、
命は死ぬので時間がもったいないから無駄なことに使いたく無く、真剣勝負する意味だ。
不借身命=自分の身命(からだといのち)を惜しむことなく、
夢・志に命を捨てる覚悟で、真剣勝負する意味だ。

仏教的で言うと『自利利他』である。
自利とは自分の利己心を捨てることはなく、本当に自分を愛してるなら命かけて発憤エネルギーにすること。
利他とは世のため人のために命がけで夢・志に向けて行動し、全うすることでもある。
行動の意味の表裏一体の解説だ。
こんな覚悟がなければ一芸に秀でれないのであると肝に命じる次第だ。

現実の自分の行動は全くできてないことだけは確かだ。(自他共の評価)
言い換えるとまだまだ成長する可能性があると明るく考えよう。

皆さんは一芸持っておられますか?

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